絵板合作 『ペンギン面の女 ー番外編ー』
二重虹 + 夜野 月さん

(これは絵描き掲示板に絵師の皆さんが独自のアピールを持って書いて下さった
絵の数々に対し、別のイマジネーションで絵のアップから数時間以内に
即興物語を付けたものです。絵は絵として、文は文としてお楽しみ下さい)




夜野 ●●● Suika!

 作戦実行の段になって2つの問題に直面した。一つは博物館長への接触方法であり、もう一つは遺跡への侵入だ。というのも、彼女だけの秘密の出入り口は、大人には小さ過ぎたのだ。
 ただし、いかに入り口が大人には小さいとは言え、そこは小柄な女の骨格だから、ダイエットさえすれば、ぎりぎり通過出来る感触があった。その昔お転婆で鳴らした少女は、大人になっても小柄だったのだ。いや、報告者としては、ここで正直に「うれなかった」からだと言いたい所だが、そんな事を言うと殺されるからやめておこう。とおもかく、彼女はダイエットに望みを託した。岩穴をくぐり抜ける為に、女の最も大きい部分をスリムにしなければならない。

 このとき思いついたのが一石二鳥のアイデアだった。そう、フジヤマの着物を着て、面で仮装するのだ!
 これは、女の身をスリムにするのに役に立つ筈だ。その証拠に、着物美人はいずれもバスト・・・石穴をくぐるのに最も邪魔な所・・・が小さいではないか。そして、仮装の姿で堂々と博物館長に合えば、まさか不審者としては追い出されないだろう。
 ここまで思いつくと、彼女は仮装を徹底させたいと願った。着物の鳥という組み合わせて、彼女が直ぐに思いついたのが烏天狗だった。そうだ、下駄も用意しなければ、、、、


Copyright(c) 2007 Yamasen, Yoruno Tsuki.
Template by HY