BACK | TOP | HOME



EWEN

あとがき

 「EWEN」をここまでお読みくださいまして、ありがとうございました。

 この小説は2001年の6月から8月にかけて書いたものです。いくつかの本やウェブサイトを参考にさせていただいたので、ここで記して謝辞に代えたいと思います。
 まず、ストーリーの背景である北アイルランド紛争については、神戸で牧師をなさっているヒュー・ブラウン氏の著書「なぜ、人を殺してはいけないのですか」(幻冬舎)から大きな影響を受けました。ブラウン牧師は  北アイルランド・ベルファスト出身で、イギリス派のテロリストだった方です。刑務所の中で神を信じ、宣教師として日本に来られました。北アイルランドの描写やいくつかの表現を参考にさせていただきました。
 とても良い本ですので、ぜひご一読をお勧めします。
 また、解離性同一性障害や離人症などの精神障害を調べるためにいくつかのウェブサイトや本を参考にしました。
 もちろん私は専門家ではありませんので、間違ってとらえている部分も多々あるでしょうし、ストーリーの展開上、誇張して書いたかもしれません。
 もし、これらの病気を興味本位で描いていると感じる方がおられたら、それは作者の筆力不足です。ただ作者は、この病を持つ方々が勇敢に闘い、積極的に  前向きに人生を過ごしておられるのを見て感動し、自分自身の生き方を励まされたことは確かな事実です。
ここでサイト名をご紹介したいのですが、ご迷惑をかけることを考えて差し控えさせていただきます。
 人名については、ウェブサイトの「怪しい人名辞典」を参考にいたしました。感謝いたします。


 次にお詫びを少し。
 この小説には英語やドイツ語、タイ語など多くの言語が出てきますが、あまり信用なさらないでください。特にドイツ語は学生のころ学んだだけのハッタリです。辞典サイトなどでできうる限り調べましたが、もし間違っているという  ご指摘があれば、こっそりメールで教えてください。こっそり訂正させていただきます。
 それからビザの件について。
 最初の設定では、ディーターは「ワーキングホリデービザ」で1年滞在の就労ビザを得たことにしてありました。それ以外に彼のような立場の人間がバイトをできるビザはないらしいので。
 しかし調べると、ドイツと日本はワーキングホリデー協定を2000年12月まで結んでいなかったことがわかりました。
これは1999年から2000年はじめまでの話ですので、  そうすると、ディーターの建設工事現場でのバイトは……不法就労だったみたいです。すいません、労働基準監督署の方、大目に見てください(笑)。

 あと、この小説の完成になくてはならない役割を果たしてくれたのは、エニグマのCDです。書いているあいだずっと流してました。特に "Out From the Deep" と "Beyond the Invisible" は、作者が勝手に「EWEN」のテーマソングだと決めています(エニグマファンの方ごめんなさい)。  歌詞がすごくインスピレーショナルで、マイケル・クレトゥは最高です。

 実は続編までできているのですが、書き上げた直後に9・11同時多発テロが起こってしまって、ぶっとびました。小説の世界をはるかに凌駕する現実。
 果たして、ディーターたちはこのテロをどんな気持ちで見ているのでしょうね。
 いつかそのあたりの後日談もご紹介できたらと思っています。

 もしよろしければ、ご意見・ご感想などをお聞かせください。
BUTAPENN


TOP | HOME

Copyright (c) 2002 BUTAPENN.