「魔王ゼファー」
瀬峰正人
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精霊の女王の透き通った衣の裳裾が、まばゆい白い光を放ち、早朝の公園に坐る彼の脚にふわりとかかる。
「ゼファーよ。生きることは辛いか?」
彼にそそがれる黄金色のまなざしは、悲しいほど高貴で優しい。
彼は、静かに首を振った。
「俺の選んだ道だ」
(第2話「陽だまりの異邦人(エトランゼ)」より)
「おにぎり大魔王」ゼファー。
異世界の魔王だったという己のプライドと、それを精神病の妄想だと決めつける周囲との葛藤に悩んでいた頃の彼です。
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