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あとがき
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「我は何度でもよみがえる。またこの世を滅ぼすために」 RPGゲームで主人公たちに滅ぼされた魔王が、最後につぶやく捨てゼリフです。 そして、ハッピーエンド。 疑問に思いました。なぜ魔王はそれほどまでにこの世を滅ぼすことに執着するのか。 このお話は、そんな疑問から生まれています。 実は、最初書き始めた時点では、「もし自分がRPGのシナリオを書くとしたら」という軽いノリで書き始めたのです。いきなりラスボスとのバトルから始まるオープニングシーンは、SFCの「エストポリス戦記」からヒントを得ました。 最初は魔族側の主人公が、シュミレーションゲームよろしく、次々と人間の世界で国盗りをする。そして、やがて人間側につき、自分がかつて侵した領土を取り戻していく。そんな筋立てでした。 第二部を書き始めたあたりから、徐々に私の中で物語の性質が変わり始めました。 最初に言ったように、 「世界を滅ぼすほどの憎しみとは何か」 「主人公たちは、その憎しみを消すことができるのか」 というテーマに入っていったのです。 最初の構想では、ただのおじいさん(笑)だった魔王は、姿を変えました。 そして、話は多重人格ものへと姿を変えました。 (もう、あちこちで言っているのですが、「ティトス戦記」を書き終えてから、本当に書きたいと気づいた多重人格の部分だけを、舞台を現代に移して書いたのが「EWEN」です。ですから、多くのキャラや場面に共通性があるのに、お気づきの方もあるかもしれません) このエンディングを読んで、悲しい結末にショックを感じる方がおられましたら、もうしわけありません。 ただ、私にとって、ティトスの民全体にとって、これはハッピーエンドなのです。 それでもなお悲しい人には、ちょっと種明かしを。 アローテが可哀そうという方、彼女の最後のせりふを思い出してください。結婚の夜に誓ったことばでもあります。 彼女は誓いのとおり、時を越えることができるかもしれません。 そして、ある意味永遠の生命を得たルギド(リュート)。彼は必ず戻ってくると約束しました。彼も時を越えて、新ティトス帝国の行く末を見守る存在となることでしょう。 つまり、続編で。しかし、まだなーんにも考えてませんが(笑)。 これから、しばらくは外伝をアップしていこうと思います。 またよろしくおつきあいください。 最後にこのお話を書くにあたって、影響を受けたと自分で思っているTVゲーム、マンガ、BGMについて。 TVゲーム ―― 「エストポリス戦記」(オープニングシーン)、FFシリーズ(魔法の名称や武器の名称など)、「ゼノギアス」(多重人格ものとして)。 マンガ ―― 「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」(たぶん無意識にかぶっている台詞があります。魔法使いポップがギュスターヴのモデルかな) 「バスタード」(これもかなり影響あり。ルギドは、ダークシュナイダーに外見も似ていると思われる)。 BGM ―― 「ティトス」を書くときに、流してた曲はクラシックが多いです。 バーバー「弦楽のためのアダージョ」、マーラー「アダージェット」、アルビノーニ「アダージョ」、フォーレ「シシリエンヌ」「パヴァーヌ」「夢のあとに」(特にフォーレの曲は「アローテのテーマ」と勝手に命名しています。笑) できますならば、この小説を読んでくださった感想をお寄せください。 どんな番外編が読みたいかなどのリクエストも承っております。 最後に、つたない物語を愛読してくださった方に、心よりのお礼を申し上げます。 APRIL,2003 BUTAPENN |
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