資料集:作中で使われた「真言」
top | home 攻撃用真言 (使い手:統馬) 「オン・バザラヤキシャ・ウン」 統馬が毘沙門天の後に帰依した金剛夜叉明王の真言。本編では、一般の夜叉を調伏するときに、よく登場する。 「ナウマク・サンマンダ・ボダナン・ドバンシャナン、アビュダラ・ニサトバダトン・ソワカ」 「除悪趣真言」。本編では、サキュバスに連れて来られたダンスホールで、統馬が夢魔の王インキュバスを倒すときに使った。 夜の町にあふれだした無数の夜叉を手早く祓うときにも用いた。最速最強の攻撃系真言という位置づけ。 「オン・バン・ウン・タラク・キリク・アク・ソワカ」 「五部総咒真言」。大日如来をはじめとする金剛界五仏に帰依する真言。本編では、鞍馬寺で統馬が、毘沙門天の幻に対して使った。 「オン・マカヤシャ・バザラサトバ・ジャク・ウン・バン・コク・ハラベイサヤ・ウン」 「金剛夜叉真言」と呼ばれるもの。本編では、夜叉八将を調伏するための真言であるとの位置づけ。京都御所での毘灑迦との戦いや、T高での満賢との戦い、宝賢との戦いの際に用いている。 「ナウマク・サンマンダ・ボダナン・メイギャシャニエイ・ソワカ」 「諸龍真言」で「雲を食らう」が原義。空中で統馬が無数の夜叉を調伏するときに用いた。効果は絶大だが、使い手はかなり霊力を消耗する。 「ナウマク・サンマンダ・ボダナン・オン・マイシラマナヤ・ソワカ」 後半が毘沙門天に帰命する真言。ちなみに、前半の「ナウマク・サンマンダ・ボダナン」は「あまねき諸仏に礼したてまつる」という意味を持つ。宝賢とのラストバトルにおいて用いられた。 結界・罠用 (使い手:統馬・草薙・詩乃・久下・龍二) 「ナウマク・サンマンダ・ボダナン・ハラチビエイ・ソワカ」 十二天「下方地天」の真言。統馬が学校の屋上に曼荼羅を築き、高崎ミツルの霊をたぐりよせるために使った真言。 「オン・サラサラ・バザラ・ハラキャラ・ウン・ハッタ」 結界法のひとつ、「金剛牆(しょう)」または「四方結」という名の真言。本編では、T高に潜む夜叉をあぶりだすため、統馬が四方に錫杖と立てて使った。 のちに詩乃も、修学旅行で尼寺・妙幻庵の庭で唱えている。 「オン・ソバニソバ・ウン・バザラ……オン・ビソホラダ・ラキシャ・ハンジャラ・ウン・ハッタ」 十八道真言のうち「避除(へきじょ)結界」の真言。詩乃が結界真言の初歩として、草薙に教わった。 「オン・ビソホラダ・ラキシャ・……バザラ・ハンジャラ・ウン・ハッタ」 「金剛網」。虚空に網を張って諸魔を防ぐ。 「オン・アサンマギニ・ウン・ハッタ」 「金剛炎」。結界の外にかがり火を焚く。 「オン・シャウギャレイ・マカサンマエン・ソワカ」 「大三昧耶(だいさんまや)」。重結大界(大結界)と呼ばれ、すでにある結界に重ねて囲みこむ。 本編では、かなり上級の結界という位置づけ。T高で、家庭科教師・澤村の呪符から逃れるため詩乃が使った。また修学旅行で毘灑迦から逃れるために、詩乃と草薙が二人掛けした。 「天鼓雷音如来(てんくらいおんにょらい)」の真言。 「感応道交」の義。(本編には真言のことばは登場していないが、「ナウマク・サンマンダ・ボダナン・カン・カク・ソワカ」と唱える) 文化祭で、携帯の電波に乗って移動する夜叉を感知するために、統馬が使った。 防御用真言 (使い手:草薙・詩乃・久下・龍二) 「オン・バザラギニ・ハラチハタヤ・ソワカ」 十八道真言のうち、「被甲護身」と呼ばれるもの。本編では、土屋氏の豪邸の中で詩乃が草薙から口移しで教えられた。つまり実際のところ、詩乃の身を守るための真言だったわけである。ただし最後は「え〜ろ〜い〜む、えっさい〜む」などと、バチあたりな言葉で終わってしまった。 「オン・トン・バザラ・ユク。ジャク・ウン・バン・コク」 前半は「被甲真言」または「甲冑真言」、後半は「四字真言」と呼ばれるもの。鞍馬寺で、龍二が「縛」の呪文とともに唱えた。 「オン・バザラ・シャキャラ・ウン・ジャク・ウン・バン・コク」 荘厳道場法のひとつ「小金剛輪」の真言で、曼荼羅を安立する。本編では満賢の作った魔鏡の結界の外で、怖魔降伏の防壁として四方から襲い掛かる夜叉を食い止めるために、久下が唱えていた。 護符真言 (使い手:龍二) 「界」 敵から身を隠す結界を張る。 「縛」 敵を動けなくする。 「散」 取り囲む敵を蹴散らす。 「消」 襲ってくる敵をはるか彼方まで飛ばしてしまう。 ただし、作者のまったくの創作。 封印用真言 (使い手:久下・詩乃) 「ナウボバビャバティ・クレイロキャ。ハラチビシシュダヤ・ボウダヤ・バギャバティ。タニヤタ・オン・ビシュダヤ・ビシュダヤ……」 仏頂咒と呼ばれる陀羅尼。一息で唱えることは不可能なほど長い。久下が統馬の封印を解くときに唱えた。 「オン・マカシリ・エイ・ソワカ」 吉祥天女に帰依する真言。本編では詩乃が唱える新しい封印呪文の発句となる。 *これらは、「真言陀羅尼」(坂内龍雄・著 平河出版社)を参考にし、物語的興味のために作者の多くの空想をつけくわえました。真言を学術的に解説した御著の意図に反した使用法であることを付け加え、お詫びさせていただきます。 top | home Copyright (c) 2004-2006 BUTAPENN. |