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The Chronicles of Thitos
ティトス戦記

Chapter 24


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「今回の旅は、かなり遠回りの、まどろっこしい旅になった。
さっきジルとリグが話したとおり、ガルガッティアに着いてからというもの、俺たちは昼も夜も3万冊の古代ティトスの書物を読み漁った」
「3万冊……」
「もちろん、すべて読み通したという意味ではない。きちんと隅々まで調べれば、100人の魔導士の手で20年はかかるだろう。 テアテラの暇な奴らには、ちょうどいいおもちゃだな」
「くそう。俺も読みてえ」
「だが、その書物の中にも、畏王の封印に関することはほとんどなかった。ジョカルの手で破棄されてしまったのかもしれない。
ただ一冊、畏王の最初の封印の地、アスハ大陸の西方神殿に関する記述が数行あっただけだった」
「最初の封印とは、長老のおっしゃっていた、100年で畏王が破ったというあの結界だな」
「俺たちは、その本を頼りに、アスハ大陸に渡った。
ちょうど夏で助かったが、それでも西方神殿のある地帯は、凍土に被われた何もない氷だけの地。生き物を受け入れぬ死の世界だった」
「畏王の生地だったところじゃ。ルギド、おぬしの持つ畏王の記憶では、見覚えはなかったのか」
「俺がいた頃は、まだ夏には緑の広がる大地だった」
「神殿は残っていたのか?」
「あった。崩れかけた残骸をまるで後世に伝えるかのように、厚い氷が守っていた。
中に入ると、中央に畏王の収められていた棺が、まん中で真っ二つに折れた状態で残っていて、その周囲の床には、風・炎・地・氷の4つの魔方陣が、正確な正方形をなす位置に描かれていた」
「その魔方陣、ちゃんと書き取ってきただろうな」
「ジルとリグにやらせた」
 ルギドは懐から一枚の紙片を出して、ギュスターヴに渡した。
「だが、この魔方陣は役には立たん。畏王がすでに一度、自力で破ったものだからな」
「そうだった……」
「だが、肝心なのは、この位置関係だ。
古代ティトスの4つの元素【エレメント】に関わる思想は、基本的にこれに表されていると思っていい。
すなわち、南西の風【メネ】。
北東の炎【ウル】。
南東の地【カルド】。
北西の氷【シン】。
……これを聞いて、何かを思い出さないか?」
「4つの封印の神殿の位置と同じだ!」
 アシュレイが叫んだ。
「サキニ大陸の風の階(きざはし)。エルド大陸の炎の頂(いただき)。ラダイ大陸の地の祠(ほこら)。アスハ大陸の氷の殿(みとの)。
この4つも、地図で見ると、ほぼ正方形をなしている!」
「正確な正方形とは言えぬが、それはこの1万年に起こった地殻変動によるズレじゃろう」
「待てよ。それじゃおかしい」
 ギュスターヴが眉をひそめた。
「西方神殿では、魔方陣の作る正方形の中心に畏王の棺が置かれていた。魔方陣の作る結界に畏王を封じ込めるためならば、4つの古代神殿の中心点に畏王は安置されていなければならないはずだ。 それは、ガルガッティア城ではなく……ちょうど」
「旧魔王城のあたりだ!」
 アシュレイが地図の一点、ベアト海の南に浮かぶ小島を指差した。
「旧魔王城とは、もしかすると畏王を安置するために作られた場所……?」
 ルギドはうなずいた。
「その通りだ。この1万年のあいだに、畏王のからだをもともとあった旧魔王城から、ガルガッティアに運んだ者がいた。それはおそらく、畏王の復活を目論んだ魔族のしわざか。結界の外に出せば、封印は解けると思い込んでいたのだろう」
「その上で、3万冊もの書物を集めて、何とか畏王を復活させようと研究したのだな」
「だが、その研究もむなしく、封印の真実にはたどりつけなかった。畏王自身にもまだ、守護者を倒すことで結界を解く方法はわかっていなかったにちがいない」
「ましてや、人間側の封印魔法について、彼らが知っているはずはない、か」
「探索は徒労に終わったわけだ。念のためにもう一度、氷の殿にも潜ってみたが、新たな発見は何もなかった」
「あそこで盗った財宝は、俺が全部そっくり保管してるぜ」
 とギュスターヴ。
「それから俺たち3人は、次の手がかりを求めてベアト海の旧魔王城に渡った」


「旧魔王城か……、いい思い出のあまりないところだな」
 つぶやくアシュレイの脳裡には、生まれて初めての大敗北、アローテの死とリュートの失踪の悲しみが、痛みとともによみがえっていた。
「さっきアシュレイが言ったように、あれはもともと畏王の封印の地として建てられた神殿だったのだ。最初、畏王のからだは、俺たちが決戦の場としたあの最奥の間に安置されていたはずだった」
「その場所を魔王城として用いたのは畏王自身だ。僕たちを、そしてリュートをわざとおびき寄せて、その心をもてあそぶために」
 アシュレイの緑の瞳に、かすかな憤怒の色がきらめいた。「すべての憎しみの始まった因縁の場所だからか。それとも……」
「たぶん、あの城は畏王の力を最大限に奪うように計算された場所だったのだろう。封印の中心であると同時に、地脈が魔力を異常に高める場所でもある」
 ルギドは静かに答えた。
「無論、異次元にいる畏王には、何の影響もない。しかし、畏王の肉体を持つリュートは、あそこに入ったとたん精神的にも肉体的にも弱りきってしまった。
リュートのために弁解をしてやるつもりはないが、完全に正常な心を失っていたはずだ。その隙につけ込み、身体を明け渡させることが畏王の狙いだったのだ」
「やはり、計算づくだったというわけか……」
「魔王城を探索したのは、ほんの3日ほどだった。手がかりがあるかと思って期待していたが、何もなかった」
「何も?」
「きれいさっぱり、すべての装飾品まで持ち出されていた。
あとからわかったことだが、リュートの捜索という名目で、スミルナの大軍が入ったそうだな」
「あ、そう言えば……」
「あのゼリク王めが、どさくさにまぎれて、金になりそうなもの、研究の価値がありそうなものは根こそぎ持っていったらしい」
「ホッホッホ」
 長老が身体を揺すって大笑いした。「あやつらしいわい。転んでもただでは起きぬ男じゃからな」
「あそこにあった物は、全部俺のものだ。この魔族の王子ルギドの」
 彼は、アシュレイが思わず苦笑するほどの、子どもっぽい不機嫌さでつぶやいた。
「そういうわけで、今度はラダイ大陸に行き、スミルナのゼリク王のところに赴いた。
俺から盗んだものを全部返せと怒鳴り込むためにな」
「くくく……。見ものだったろうな。ルギドとゼリク王のけんかって」
 ギュスターヴが笑いを堪えそこねて、口を押さえる。
「スミルナはちょうど秋の収穫祭が行われていたころだった。ちょうどいいと、酒盛りの相手をつきあわされたよ」
 ルギドは肩をすくめた。「まあ、体よく煙に巻かれてしまったかな」
「スミルナの収穫は、よかったのか?」
 アシュレイが訊いた。
「ああ、小麦も大麦も大豊作だったそうだ。ゼリク王は、サルデスも豊作だったと報せを受けて、自分のことのように喜んでいた。
王都もほぼ、昔の面影を取り戻した。デルフィア王国の復興も順調だと聞く」
「そうか、安心したよ」
「スミルナ宮殿に1カ月腰を据えて、宝物倉を片っ端から開け放ち、魔王城から運び出されたものを徹底的に調べ始めた。
だが、調査は九分九厘、失敗に終わった。
ほとんど絶望的な気持ちになっていたところに、ほんの偶然にリグが手がかりを見つけた」
「手がかりって?」
「象嵌細工の大きな円卓が、埃をかぶったまま置いてあった。それ自体には何の仕掛けもない。
ところが、リグがその下にもぐりこみ、なかば遊んでいたときに、その裏側の板に小さな落書きを見つけたんだ。
その机の飾りを彫った象嵌細工師が、あわてて注文を書き留めたのだろう。
……想像できるか? あの畏王に一泡ふかせることができるかもしれない一番の功労者は、わずか9歳の人間の子どもと、一万年前の市井の貧しい細工師だったとは」
「それでいったい、何て書いてあったんだ?」
 じれったさに身を震わせながら、黒魔導士が怒鳴った。
「古代ティトスの民衆文字で、『小箱3つ。風と地と氷』 ―― そうしたためられていた」
 あっとギュスターヴが叫んだ。
「まさか!」
 家を飛び出し、脱兎のごとく丘を下っていく彼の有様に、ルギドは微笑んだ。「あいつも、わかったようだな」
 長老が口を突き出す。
「ルギドよ。わしにはさっぱりわからぬ。説明してくれんか?」
「ギュスターヴが持って帰ってくるものが答えだ、長老。それを待つあいだに、話の続きをしておこう」


「スミルナの王宮では楽しいひとときを過ごした。ジルとリグにとっても、優しい人々と過ごした思い出深い地だったからな。立ち去るのは辛そうだったが、もうすぐ冬になるという季節だった。 海の荒れ始める前に旅を続けねばならなかった。
俺たちは、サキニ大陸の北の森で一冬を越すことにしていたのだ」
「北の森。風の階のある、……おまえの部下のいる、あの森か」
「ああ。必ず迎えに行くと約束してあったからな。それに、ジルとリグを奴らに会わせたかった。
知りたかったんだ。魔族と人間の共存は可能なのか。それとも異形のものに対する憎悪と恐怖心、食欲がまさってしまうのか」
「それで、どうだったのじゃ」
「森には予測していたより、はるかに多くの魔族が暮らしていた。
ハガシムとラミルの部隊にいた俺の部下たちに加えて、魔王軍から脱走した者。
俺の部下以外にも、魔王軍の今のやり方に疑問を持つ者などが口伝えでこの森のことを知って、およそ8千もの大所帯にふくれあがっていた。
さすがのジルとリグも、その数の多さに驚き、はじめのうちは俺の影に隠れる毎日だった。
しかし……」
 ルギドは、深い喜びをたたえた笑みを浮かべた。
「ふたりは憎悪にも恐怖にも囚われなかった。
魔族のことばを教えておいたために、意思の疎通もすぐにうまく行った。それまで人間を蔑視していた魔族側も、ふたりの利発さに見かたを変えるようになった。
――俺は確信した。
俺が胸に描いている、古代ティトス帝国の再現。いや、それにもまして、魔族と人間のあいだに争いのない、新ティトス帝国の世は必ず来ると。
ジルとリグのような幼い子どもが、争いのない時代に育って大人になれば、部族の間の憎悪と偏見の歴史を断ち切ってくれると」
「グウェンドーレンと僕もそう信じて、サルデスを新しい国家にしようと働いている」
 アシュレイが、理想に燃えた瞳を輝かせる。
「今は森と平野に住み分けるのがやっとだが、時間はかかっても、いつか同じ村や町に当たり前のようにして共に住むことができる日を夢見ている」
「ルギドや、わしらも同じ気持ちじゃ」
 長老も、くりかえしうなずいた。
「次のテアテラの王宮会議で、わしはこの国を覆う結界を止めることを提案しようと思う。
もちろん、猛烈な反対はあるじゃろう。いつの場合にも最悪の場合のみを真実として信じ込む輩はいるものじゃ。
だが、おぬしのように夢の実現のために戦う男がいるかぎり、いつかそんな者たちの心をも動かすことができる。わしはそう信じるぞ」
「感謝する。長老、アシュレイ」
 ルギドは頭を垂れた。
「ちょうどこの際だ。ふたりに頼みがある。
アシュレイ。今からジルをおまえのもとで預かってはもらえぬか? 俺の我流の剣では、あの子は大成しない。サルデスの騎士として、おまえのもとで正統な剣術を学ばせたいのだ。
……そして、長老。リグをこの村で育ててほしい。俺の知りうる限りの魔法の基礎は教えた。だが、自ら呪文を操れぬ身だ。限度がある。
リグには、黒魔法も白魔法も使いこなすことのできる稀有の才があることを発見した。きっと将来、テアテラ一の使い手になれるだろう」
「それはかまわぬが……」
「俺は、ジルとリグを俺の後継者として、いつか北の森の魔族を託したいのだ。4ヶ月ともに暮らし、奴らもこの子たちなら長として受け入れるだろう。魔族が人間の社会に溶け込むためにも、彼らを率いる人間がどうしても必要だ」
「ルギド……。おぬし、まさか」
「ギュスターヴが帰って来たぞ」
 長老のことばを遮るように、ルギドが首を巡らせた。


 耳をすませても何も聞こえなかった長老とアシュレイが顔を見合わせると、やがて、ほんのかすかなパタパタという足音が丘のふもとから近づいてきた。
「お待たせっ」
 ぜいぜいというあえぎ声とともに、玄関、そして居間の扉を勢いよく開けたギュスターヴは、長椅子のそばの卓から水差しをつかむと、一気に飲み干した。
「やっと、見つけたぜ」
 まだ息を切らしながらも、懐から象嵌細工の箱をひとつ、そして緑と茶色の小石を取り出して、机に並べる。
「この緑の石が、風の階でゼフィルス神像の後ろの小部屋で見つけたもの。
茶色のは、地の祠で精神攻撃を仕掛けてきた守護者の足元に隠してあったもの。
そして、この小箱に入ってるのが、氷の殿で、ティトスチェスのプレイヤー席に隠してあった財宝の中にあったやつだ」
 ギュスターヴは説明しながら、小箱の中から淡い青色の小石を取り出して、他のふたつの隣に並べた。
「この小石にいったい、何の意味があるんだ?」
 ルギドは、小石から出る波動を確かめてでもいるように、ひとつひとつに手をかざす。
「[4つの理たる4つのことば]。
封印魔法の4つの呪文は、魔族の4部族の城が神殿とされたときに、人間の手によっておのおのの場所に隠された。そして、万が一畏王が復活したとき、4つの呪文をひとつにすることで、ふたたび畏王を封印できる。
それが、人間と魔族のあいだに結ばれた契約だった。
風の階の碑文には、そう刻まれていたのだったな。ギュスターヴ」
「ああ」
「それなら、4つの神殿の中に、呪文を隠す共通のものが存在するはずだ。
神像。壁のレリーフ。隠された財宝。何も共通のものはなかった。ただひとつ――」
「象嵌細工の小箱の中に入った小石……か」
「だが、細工師が書き留めた『風・地・氷の小箱3つ』とはどういうことだ」
 アシュレイが問いかけた。「炎の神殿の小箱は、なぜ存在しない?」
「炎の神殿……そうか!」
 ギュスターヴは椅子から飛び上がった。
「炎の神殿に隠されているのは、小箱じゃないんだ。何か別の形のもの。……たとえば、他の3つの小石をはめ込む台座のようなものが存在するんだ!」
「なるほど」
「早く行こうぜ。炎の頂に。俺はあそこの財宝だけは、まだ調べていねえんだ」
「もう行ってきた。俺とジルとリグの3人で」
 ルギドは苦笑した。「でなければ、おまえらをここに集める意味がなかろう」
 そう言って立ち上がると、窓辺に近づき、大声で呼ぶ。「ジル! リグ!」
「あ、……そうなのね」
 がっかりしたような表情のトレジャーハンター。
 ほどなく、友だちに暇を告げた少年と少女が家の中に飛び込んで、ルギドの前に整列した。10秒とかかっていない。
「おお。優秀な新兵だな」
 サルデス王国軍元帥のアシュレイが感心して、拍手した。
 ジルは、脇にかかえていた長細い布の包みを手際よくほどくと、上官に渡した。ルギドはそれを長卓の上に置く。
「偶然にも俺が炎の神像を破壊しなければ、誰にもこの在処はわからなかったはずだ。イフリートの体内に埋め込まれていたのだからな」
 それは、黒檀をなめらかに削って仕上げた、リグの背丈ほどの杖だった。
 先端が握りこぶしのように丸く、それを取り囲む形で4つの円形の穴がうがたれていた。
 そのうち1つには赤の小石がはめこまれ、あとの3つは空で窪んだままになっている。
「この残った3つの穴に、小石をはめこむんだな」
 ギュスターヴは有頂天になって、小鼻をふくらませている。
 しかし、一同の視線が自分に集中していることに気づくと、急にとまどった面持ちに変わった。
「お……俺がやるのか?」
「当たり前だよ。この魔法はおまえが唱えるしかないんだからな」
 アシュレイの鼓舞を受けて余計あわてたらしく、長老に助けを求める。
「じ、じいちゃん! じいちゃんがやってくれよ。大魔導士の位を持つテアテラ国随一の使い手だろ!」
「わしゃ知らん。こないだから腰が痛くてな。あいたた」
「腰と魔法は関係ねえだろうが!」
 彼は次いで、おそるおそるルギドを見上げた。
「俺がやってもいいが」
 こちらはさらに意地悪だった。「魔族が触ると、ぼっきり折れてしまう仕掛けになっていたりしてな」
「や、やる。やるよ! 俺がやる」
 覚悟を決めたギュスターヴは、2、3度大きく深呼吸すると、震える指先で小石をひとつつまんだ。
「風【メネ】」
 とつぶやきながら、赤い小石の対角の位置に緑の小石をはめた。カチリと音がして、もう指で触ってもびくともしない。
 その右隣には、「地【カルド】」と茶色い石。最後の残ったくぼみに青い石をはめる。「氷【シン】」
 ことばが終わらぬうちに、4つの石はまばゆいほどの光体と化した。
 杖全体も内部から透かし出たような輝きを放った。
 ギュスターヴの足元に、彼を中心とする魔方陣が浮かび上がり、つむじ風がそこから巻き起こった。
「ギュス!」
 心配して駆け寄ろうとするリグを、ジルはあわてて止めた。
「黙って見てろ。頼りなさそうに見えるけど、あいつはすごい魔導士なんだ」
 全身を光に包まれたギュスターヴは、目を閉じ、一心不乱に頭の中に湧き出る呪文を唱えている。
 どれだけの時間が経っただろうか。
 杖の光が薄れ、魔方陣がゆっくりと姿を消し、唇の動きが止まる。
 ギュスターヴは夢から覚めたように、目を開いた。
「覚えた……」
 一同は固唾を呑んで、その口から出る次のことばを待ち構えている。
「あらゆる生命の活動を停止する、生命封印呪文【イリブル】。――畏王さえも封印することのできる呪文だ!」
 長老の館の居間は喝采で満ちた。
 誰彼となくみんなが抱き合って喜ぶ中、ルギドだけが寂しげに微笑むと、静かに部屋の外に出た。


 館の裏手に回る。
 なだらかに下る丘の斜面には、墓地が広がっていた。    

Chapter 24 End


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