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ギャラクシー・ジェネレーション 4
〜 Galaxy Generation 4 〜








 フライト五日前に召集されたYX35便のブリーフィングには、いつもの二倍の人数がひしめいていた。
 ラフなジャケット姿のキャプテン・レイ・三神が講壇に立ち、会議室を見渡した。
「いつもならブリーフィングはフライトの前日なのに、こんなに早く集まってもらってすまない」
「そうだ。せっかく十日かけて口説いた女が逃げちまうじゃないか」
 タオ機関長の野次に、部屋の左半分に座っているクルーはどっと笑ったが、部屋の右半分の男たちは静まりかえったままだ。
「もうみんな知っていることだが、火星定期航路が四ヶ月間クローズになる。今度のフライトは、その直前の最後のフライトだ」
 地球と火星は「合」に入ろうとしていた。太陽をはさんで、地球と火星が一直線に並ぶという、もっとも遠い位置関係だ。
 しかも今回は、火星の公転軌道が太陽から最も距離の長い遠日点付近での合であり、その距離は、実に最接近時の七倍近い。
 この時期に定期シップを飛ばすと、最高速度で航行するために莫大な燃料費がかさむ。エンジンの消耗も、クルーの精神的負担も大きい。
 そのため【宇宙開発機構】は、今年いっぱい火星航路を閉鎖することを決定した。
 火星の食物自給率は、23世紀に入って、やっと40%。当然のことながら、貨物シップの休航中は生活必需品の確保が住民の死活問題となる。政府も、日ごろから備蓄を行なっているが、人心の不安をぬぐうには、とても十分とは言えなかった。
「通常なら、休航前は貨物シップを増便するのが慣例だが」
 三神は、手元のスイッチを入れた。
「今回は、それに代わる新プロジェクトが発足することになった」
 部屋が暗くなり、正面の発光パネルが一枚の3D図面を写し出した。
「すごい……」
 前もってプロジェクトの概容を聞かされていたとは言え、実際に図面を目で見るのとは違う。座席に並んでいるクルーたちの頭が小波のようにざわめいた。
 パネルには、YX35便と同型の模型が二機、並んでいる。そして、全体が薄い天使の羽根に似た半透明の【帆】ですっぽりと覆われていたのだ。
「磁気プラズマセイルについて知っていることは?」
 三神が、発言を促すと、
「シップの周囲に磁気プラズマの帆を発生させ、その帆に太陽風を受けて推進力を得るシステムですね」
 メカニックのひとりバッジオが、代表して答えた。
「ああ、そのとおりだ」
「現在のところ実用化されているのは、単体による直径数キロ以下の小型磁気セイルまでです」
「今度のプロジェクトは、二機のシップを並走させ、その間の宇宙空間にプラズマを噴射し、直径百キロの帆を張ろうというものだ」
 レイは、少年が生まれてはじめてロケットを見るようなうっとりとした目つきで、美しい図面を見上げた。
「この帆は従来のものに比べて、約三十倍の推進力を得ることができる。イオンジェットエンジンと併用することで、理論的には光速に近い速度を獲得することも可能だ」
「光速……」
 幾人かが、興奮にじっとしていられないように身じろぎした。
 いまだに人類を、太陽系という狭い箱庭から出させない足かせが、【光速】の壁だ。
「貨物シップ二機を別々に飛ばす場合に比べれば、経済的効率も計りしれない。ただし、二機の間隔と速度を絶えず一定にしなければ意味はない。細心の【フォーメーション・フライト】が要求される」
 【フォーメーション・フライト(編隊飛行)】。
 そのことばを聞いて、YX35便のクルーたちは知らず知らず背筋を伸ばした。
「月―地球間の小規模実験では、すでに効果は実証ずみ。だが長距離航路で実用化されるのは、今回が初めてだ」
 キャプテン・レイ・三神は笑みを浮かべて、クルーたちを見渡した。
「宇宙史に残るフライトになる。みんな、いいな」
「イエッサー!」
 部屋の左半分は、まるでひとりであるかのように叫んだ。右側はコトリとの音もしない。
「プラズマ照射装置は、整備工場で取り付けが完了している。スケジュールについては、手元のモニターに今から表示する」
 メカニック・チーフのスギタが立ち上がって、全員の注意を促した。
「今から五日間のシュミレーションの予定表だ。特にメカニックの連携を重点的に確認する。そのつもりで準備してほしい」
「それでは、クルーの配置を発表する」
 レイの声でたちまち画面は変わり、クルーの名簿が写し出された。
「今回のフライトに使用するのは、YX35便、そして同型のYR2便。YX35便の船長はコウ・スギタ一級技術士に任せる」
 針が落ちてもわかるほどの沈黙が、部屋をおおった。
「メインパイロットは、ランドール・メレディス一級航宙士。サブはエーディク・スタリコフ二級航宙士。それ以外は、いつもと同じ」
「え、それじゃあ」
 クルーたちは不安げに顔を見合わせた。
「YR2便のキャプテンとメインパイロットは、レイ・三神が務める。――あとは、この名簿を読み上げる。サブパイロットは、ヨーゼフ・クリューガー二級航宙士。機関長は――」
 部屋の右半分の男たちが、ようやく反応を示した。くすくすと笑う者。わざと欠伸をする者。
「キャプテンが、YX35便を降りる?」
 誰かが呟き、今度は左側に沈黙の帳が降りた。


 ブリーフィングが終わったとき、講壇を降りたレイと真っ先に目が合ったのは、ランドールだった。
 彼はゆっくりとした足取りで近づいてきた。
「なぜ、こんな人選を?」
「こんなとは?」
「俺はまだ、航宙士としてYX35便に二度しか乗り組んでいない。しかも二度ともサブだった。こんな重要なプロジェクトでなぜ、いきなり俺をメインに据えた?」
「成功させるためだ」
 三神はこともなげに答えた。
「百パーセントの成功に向けての布陣だ。今度のプロジェクトには、失敗は許されない。そのための僕のパートナー役には、信頼できる最高のパイロットが必要だった」
「俺が――?」
「まさか失敗して恥をかかせるために、きみを選んだとでも思ったわけじゃないだろうな」
 揶揄するように笑うと、ランドールは顔を赤らめ、キッと口元を引き締めた。
「信頼に応えるべく、努力する」
「ああ、そう願うよ」
 クルーたちが全員立ち去り、会議室は静まりかえった。最後になったレイは電源を落とし、扉をロックした。
「キャプテン」
 タオ機関長が、行く手をふさぐように廊下に立っていた。
「磁気プラズマセイルは、例の計画のための実証ミッションだな」
「そうだが」
「おまえさんは、まだあの計画に関わっているのか!」
 タオは白いあごひげを揺らして、ずかずかと近づいてきた。
「今すぐに手を引けと忠告したはずだ。まさか……本気で参加するつもりではないだろうな」
「そうじゃない。今回のミッションは、【宇宙開発機構】から《火星資源公社》へ依頼があったものだ。たまたま、うちのシップが無作為に選ばれただけにすぎない」
「……本当なのか」
「ああ。だから心配するな」
 レイは穏やかに微笑んだまま、機関長の脇をすりぬけようとした。
 だがタオは六十歳とは思えぬ力で、彼の二の腕をがっしりとつかんだ。
「まだある、キャプテン。なぜYR2便のクルーに、あんな奴らを選んだ?」
 騒音のひどい機関室で鍛え抜かれた、凄みのある声だった。
「あんな奴らとは?」
 レイの笑顔が消えた。
「とぼけても、無駄だぞ。シップ乗り同士の情報は光速より速い。おまえさんが集めたのは、ひと癖もふた癖もある奴らばっかりじゃないか! しかも、二級航宙士のクリューガーは、火星外域部隊でさえ手に負えずに追い出されたという噂の、いわくつきの男だ」
「登録バンクのデータから、能力だけを見て選んだ。過去の履歴は不問だ」
「嘘だ! 今のおまえさんは、わざと自分を虐めて、追いつめているようにしか見えん。なぜだ、いったいどうしてなんだ」
「考えすぎだ。タオ」
 レイは言下に答えた。「それ以上の邪推はやめてもらう」
 その乾いた声を聞き、老人は今まで以上の不安に駆られた。
 ひとり歩み去っていく船長の背中に、タオは茫然とつぶやいた。
「キャプテン、宇宙の亡霊に取り憑かれるな。――いいか、忘れるな。おまえさんは、生きている世界の人間なんだぞ」


 五日後、二機の火星行き貨物シップが、クシロ航宙ポートで今しも発射のときを待っている。
「YX35便、発射3分前」
「YR2便、発射5分30秒前」
 クシロ管制センター全体が、かつてない緊張に包まれていた。二機がわずかな時間差をつけて大気圏を離脱し、秒速42キロという速度の中で一糸乱れぬフォーメーション・フライトに入るのだ。
 こういうプロジェクトを担当したことのある管制官は、クシロでもごく限られている。今日のチームでは、生方次席だけ。ユナも水橋も初めての体験だ。
「YX35便、第2ゲートより軌道エレベータに進入してください」
『了解、第2ゲートより進入する』
 初めてメインパイロットとしてYX35便を操縦するランドールの応答も、緊張をうかがわせる。ユナは一瞬、卒業ダンスパーティで触れた彼の手の感触を思い浮かべそうになり、あわてて頭から振り払った。
 隣の席では同僚の北橋が、YR2便に対して最終データ確認を行なっている。YR2便に乗り組んだキャプテン・三神の深みのある声が、ヘッドセットを経由して聞こえてくる。
 目の前のコンソールのすべてのランプが青になったとき、ユナは言った。
「YX35便、離脱許可」
 轟音が管制センターの窓をぴりぴりと震わせた。YX35便の女神のような白い機体が上昇して、あっというまに見えなくなった。
「YR2便、第3ゲートより軌道エレベータに進入してください」
 北橋が、隣の席で最終指示を出していた。そして、ユナの肘をつんと突くと、にっこりして自分のヘッドセットを差し出す。「交替だ」
「……あ」
 ユナは反対側の席を振り向き、生方次席がうなずいたのを見ると、ヘッドセットを自分の耳にかけた。
「離脱許可まで、あと30秒です。YR2便」
『……了解、クシロ。カウントダウン開始』
 夫の声は、いつもよりずっと固く、他人行儀だった。いつもなら、彼女とわかったとたんに、「ユナ」と呼び捨てにして、冗談混じりの私語を連発するのに。
 そういえば、今朝家を出るときも心なしか顔色が蒼かった。
 慣れないシップ、新しいクルーとともに、困難なプロジェクトの総責任者となるのは、さすがの彼にとっても並大抵ではない重圧なのだろう。
「プロジェクトの成功をお祈りします」
『感謝する。そちらも元気で』
 そっけない言葉の応酬の中に、互いへのせいいっぱいの愛情をこめる。
「YR2便、離脱許可」
 YX35便と対照的な黒の機体は、ユナの祈るような眼差しを浴びて、青空に吸い込まれていった。


 無事に大気圏を脱出しても、YX35便全体を覆う緊張は解けなかった。
「地球周回軌道を離脱します」
「YR2便との距離、およそ5600キロ!」
「同期システムオン。時刻、プラス0.06ms。推力、マイナス4k/s。航路Y3.6度の修正が必要です」
 エーディクがメインパイロットに向かって、絶えずシュミレータの数字を読み上げる。
「姿勢制御ロケットAを稼動する」
「了解」
 ランドールは、指先に全神経を集中させて、姿勢制御レバーを引いた。
 汗が背中のどこかを伝い落ちる。
 二機は最終的に20キロという最小距離を保って並走する。万が一近づき過ぎてしまえば、衝突という最悪の事態もありうる。パイロットの責任は重大だった。
「皮膜展開準備。支持ケーブル、支持ドラムオープン」
 メカニック班も、デリケートな作業に追われている。磁力場を発生させ、プラズマを噴射して帆を張るために、それぞれの機体の回りに極薄の皮膜を展開する必要があるのだ。二機の皮膜が互いに捩れた位置関係になっては、安定した磁場が発生しない。
「アプローチ予定時刻まで、あと050秒」
 ランドールは、左手を操縦レバーの上にかけ、モニターを瞬きもせず一心不乱に見つめ続けた。YX35便のクルーたちは、息を殺してその瞬間を待つ。
「アプローチ成功! 同期システムロック」
「皮膜展開」
「磁場発生。出力95%に達します」
「イオンプラズマ照射!」
 矢継ぎ早の報告に、誰かの歓声が時折混じる。ふたつの機体をすっぽりと包み込む不可視の天使の羽が出現したとき、クルーたちは、席を蹴って思い思いのポーズで喜びを表した。
 人類初の、複数機による磁気プラズマセイル展開実験が、大成功を収めた歴史的瞬間だった。
「おい、エーディク」
 通信士のチェンが隣の副操縦士席に、かすれた声で呼びかける。
「なんだい」
「確か、アプローチの進入距離の許容誤差は、千メートル以内だったな」
「そうだけど、どうした?」
「誤差の数値を見てみろ。57センチだ」
「57センチ?」
 ふたりは、顔を寄せ合ってモニターの数字をのぞきこんだ。
「メートルじゃないぜ、センチだ。秒速50キロで飛ぶシップ同士で、いったいどうやったら、こんな芸当ができるんだ」
 チェンは、ぶるぶると頭を振った。
「キャプテンも、ランドールも、普通の人間じゃない……とんでもない化け物だぜ」
 YX35便は、しばらくのあいだ祝賀気分に酔いしれた。そしてこの快挙をともに祝うべき、敬愛するキャプテン三神が乗っていないことを寂しく思いつつも、やがてそれぞれの任務に戻っていった。
 ――YR2便の中で何が起きているのかを、誰も知らないまま。


 その頃、レイ・三神は四面楚歌の状態に陥っていた。
 YR2便のクルーたちの態度には、出航前から協調性のかけらも見られなかった。
 もちろん、ある程度は予想のついたことだ。長年同じメンバーで固めているYX35便と違い、ここにはレイにとって気心が知れた者はひとりもいない。
 だが、彼らはプロのクルーなのだ。今回のような臨時フライトは、寄せ集めの人員で臨むことが多い。それでも即座に鉄壁のチームワークを組むのが、プロの力量というものだった。
 船長命令への不服従は、宇宙では死を意味する。だから彼らは命令には従う。だがそれだけだ。自分から動くことはない。そのくせ、反抗するときだけ素早く団結する。
「いいだろう。やってやろうじゃねえか」
 殴っていないクルーが船内にひとりもいなくなったとき、レイは悪竜を倒すインドラ神のような好戦的な笑みを浮かべて宣言した。
「このフライトが終わるまでに、てめえらを一人残らず、御辞儀をする象みたいに調教してやる」
 YX35便とのアプローチとプラズマ照射では、レイは複数の部署で分担すべき操縦系統を、すべてメインコンソールに集めた。
 その状態で、あれだけの正確な船体コントロールができたのだから、奇跡とも言える集中力だ。さすがのYR2便のクルーも、その操舵技術を見守りながら言葉を失った。
『今のおまえさんは、わざと自分を虐めて、追いつめているようにしか見えん』
 あのときタオの言ったことは、半分当たっていたのかもしれない。
 追いつめられれば追いつめられるほど、火のような闘志が腹の底を焦がす。それが、今の彼にとって最も必要なものだったのだ。


 ダイニングルームに入ると、ぴたりとおしゃべりが止まった。
 レイは無言で食事のトレーを受け取り、一番端の席に着く。他のクルーたちは不気味な静けさで、レイの方をうかがっている。
 スープをすくって口に入れ、顔をしかめた。
 不味いのだ。やたら塩辛い。他の料理もことごとく火を通しすぎていた。シェフ・ジョヴァンナが居眠りをしながら料理を作っても、これよりはずっとマシだろう。
 なんとか最低限のものを腹に詰め込んでいると、二級航宙士のヨーゼフ・クリューガーが、両腕を上げて大声を出した。
「いいかげんにしてくれ。やってらんねえぜ。毎日こうマズいもの食わされちゃ」
 キッチンから、あわててシェフのスミトロが飛び出してきた。
「おまえ、前に乗り組んだシップで、食中毒を起こして死人まで出したんだってな」
 インドネシア人のシェフは、とたんに蒼白な顔になってうつむいてしまう。
「それ以来、恐くてまともなメシが作れなくなり、どこも雇ってくれなくなったって言うじゃねえか」
 スミトロは唇をぱくぱく動かして謝罪しようと試みていたが、そのままキッチンに引っ込んでしまった。
「ひっひっ」
 クリューガーは同席の仲間たちと、いやらしい笑い声を上げた。
 背後に気配を感じたときは、もう遅かった。襟首をつかまれたと思うと、次の瞬間には有無を言わせぬ力でテーブルに押しつけられていた。
「文句があるなら食うな」
 レイ・三神は、琥珀のような瞳で冷たく男を見下ろした。
「…・・・く、そっ、あんただって我慢ならねえってツラしてたくせに」
「あいにく俺はこれで満足している。イヤなら明日からおまえの分はなしだ。火星に着くまで床の塵でも舐めていろ」
「わ、わかった」
 ようやく頭を起こしたときは、もう三神船長は扉を出て行くところだった。
「くそっ」
 クリューガーは、呪いの言葉を吐きながらテーブルの上の皿を払いのけると、まだ憤懣やる方ない様子でドスンと腰を下ろした。そんな彼を嫌悪をもって見つめながら、メカニックのジュードが言った。
「だがよ、あのシェフは駆け出しの頃、世界的なコンクールで優勝したこともあるそうだぜ」
「まさか」
「確かな筋から聞いた話だ。あいつだけじゃない。ここに集まったクルーたちは多かれ少なかれ、一流の腕を持ちながら、脛に傷を持つ人間ばかりだ」
 そして、意味ありげに唇をゆがめる。「あのキャプテンが拾ってくれなかったら、俺も行くところがなかった……おまえだってそうだろう」
「ふん」
 クリューガーは顔をそむける。「ここは、罪人ばかりを集めた監獄船ってわけか」
「俺、キャプテン・ミカミは、やっぱりすごい人なんじゃないかと思う」
 通信士のレフが控えめにぽつりと言った。
「あの神業のようなアプローチを見ただろう? 噂は大袈裟すぎるとバカにしてたが、ウソじゃなかった」
「だからって、あいつに尻尾を振れとでも言うつもりか」
 クリューガーは嘲るように答えた。
「地上での忌々しい紳士ヅラから、シップに乗ったとたん180度豹変しやがった。あいつは俺たち以上のワルだぜ。そうでなければ、タチの悪いジキルとハイドだ」
「それは、確かに俺も腑に落ちないが……」
「きっと、何か腹に隠していやがるんだ。全員で、その化けの皮を剥がしてみようじゃねえか」
 幾人かが追従まじりに、同意の声を上げた。航宙士は、邪悪な笑みをぎらつかせた。
「あいつを必ず俺たちの前に這いつくばらせてやる」







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