ゲーム編



 私はセフィロトを愛してしまった。
 でも、彼はロボット。亡くなった夫・樹が遺してくれたロボット。
 私には、彼を受け入れることはできない。樹を裏切ることなどできない。

 夫の一周忌の日。
 その霊前で、私は自分の気持ちを押し殺して、セフィを拒絶しようとした。そして、せっぱつまった挙句、ひどい言葉を浴びせた。
 ――ロボットは人間にはなれない。ロボットと人間は恋なんかできない。――
 なんということを言ってしまったのだろう。私のことばは、限りなく人間に近い存在として作られた彼の意味そのものを、粉々に打ち砕いてしまったのだ。

 セフィは、家を出て科学省に身を寄せる決心をした。
 どんなに泣いて止めても無駄だった。
「あなたはもう、わたしのマスターではありません」


 セフィロトが出て行ったあと、胡桃のとった行動は……
   「応用科学研究所」の犬槙博士のもとに向かう。
   直接、科学省に向かう。




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