私は、専業主婦です。
結婚前に2年、コンピュータ関係のお勤めをしましたが、結婚以来、フルタイムにもパートにも出たことがないというのも、近頃稀有な存在ではないでしょうか。
夫になる人に、「結婚したら勤めは辞めて家庭に入れ」と言われたことが、ひとつあります。また通算8年間の海外生活をしたことも理由ですが、最大の理由は生来のなまけものだったことでしょう。
のんびり生きるのが好きなのです。専業主婦が性に合っているかどうかはわかりませんが(家事はてんでダメですから)、今までの自分の人生を気に入っています。
ところが一方では、お金を稼いでいないという負い目も、自分の中にはずっとあったのです。夫の定年が迫ってくる中、これでよかったのかなと思う気持ちも次第につのってきました。
最後のチャンスと思って、先日履歴書を出し、試験を受けました。結果は、不合格でした。
子どもが小さい頃2年ほどやっていた同じ在宅ワークの仕事だったので、絶対に自信がありました。やはり45歳を過ぎると、年齢的にも頭脳的にもダメなのかと、かなりショックを受けました。
実は3年前、とある資格試験に落ちたことのひとつの反動として、サイト運営を考え始めた経緯があります。もしあのとき、合格して資格を取って働いていたら、不器用な私のことですから、これほど小説をいくつも書けなかったでしょうし、サイト運営とお勤めは両立できなかったでしょう。
今回も不合格でよかったのかもしれません。どの道を進んでも、それを神の与えてくださった道と信じて、その中で自分らしく生きたい。こうして、ゆとりを持って、好きな小説を書ける毎日は幸せです。
でも、やっぱり不合格になったのは悔しいと思う気持ちも、まだくすぶっているのです。