3年半前、本館の小説サイト「ABOUNDING GRACE」を開いたとき、私は余裕のあるサイト運営を満喫していました。
ノートには「ティトス戦記」全30章とその外伝5つが、パソコンの中には「EWEN」の本編と完結編と番外編エピソード13話が収められていたのです。
ようするに週一回更新をかけたとしても、一年半以上は何も書かなくてもすむほどのストックを持っていたことになります。
実際、ほとんど誰もお客さんが来ない最初の数ヶ月、私は週2回も更新をかけていたのですから、もったいないことをしたものです(もう少し置いとけばよかった)。その時間のゆとりを活かして、サイトも頻繁に改装したし、エッセイも短編も書きまくりました。今から考えれば、とても充実したサイト運営をしていたものです。
なぜ今頃、こんな回顧をするかと言うと、今日アップした「ティトス戦記・外伝7」は、私がサイト開設前に持っていたその大量ストックの最後の一章だったのです。外伝はほぼ年表順にアップしているため今までかかったわけなのですが、ちょっと感慨深いものがありました。
さて、あの頃の優雅なサイト生活に比べて、今はだいぶその日暮らしが板についてきました。長編も一話分書いては短期連載するという、まさに自転車操業です。
ほんとうは、長編やシリーズの連載以外にも、単発短編も書きたい(このブログも、元々はそのために使いたいと思っていたのです)、サイト全体の改装も、あれもこれもやりたいと思いつつ、気力と時間がなくなりつつある今の生活。
執筆に十分な時間を取れない分、自分の書くものがだんだんいい加減で下手になっていってるのではないかという恐怖感にたえず囚われています。
でも、書くことが楽しい気持ちは変わりません。これはやっぱり、私に与えられた神の恵み。それがある限りは、続けていけるかなと思っています。