日本の戦国時代のお話を書いていて、集団での移動に馬車を使わせたくなってしまいました。
だが、はて?
はたして、戦国時代の映画やドラマに馬車は出てくるだろうか?
江戸時代の東海道に、馬車は走っているものだろうか。
少なくとも私は、映像で見たことがありません。
「満賢の魔鏡」一の巻の平安時代には、牛車が出てきます。
また番外編の「桜舞ふ頃」の明治時代にも、馬車が出てきます。
けれど、その中間の時代、馬車も牛車も日本からはとんと姿を消してしまうようなのです。
その代わりに、日本には「人力」が発達したとか。なるほど飛脚や人力車などは、その最たるものですね。
確かに、山の多い日本の土地には、馬車移動は向かなかったのかもしれません。
けれど、そうだとしても、町中の移動には有効なはず。いったいなぜ日本から家畜による牽引車が消えてしまったのでしょう。不思議です。
私は今まで、日本には、馬車に耐えるだけの丈夫な車輪を作る技術がなかったのかなと思っていました。
でも、今見ているヨンさまの「太王四神記」にも、村人たちが日常に、簡単な馬車を使っている場面が出てきます。お隣の韓国にも馬車があるのなら、日本にもきっと車輪製造の技術は伝えられたはず。
調べてみたら、「日本には家畜を去勢する技術がなかった」という説があることを知りました。
去勢した家畜でないと、車を牽くのに向かないそうです。明治になって西洋から去勢技術が伝えられて、日本人はようやく馬車を導入することができたとか。
なるほどなあ。もしこれ以外の理由をご存知の方、教えてください。