賛美歌に関する書物を読んでいて、「弱さを他の人のために用立てる」ということばに目が留まりました。
ヘンリ・ナウエンというカトリックの指導者の書いた『創造的ミニストリー』という著書の中に、そういう表現があるそうです。
もともとは牧師に関する助言であり、「牧師は、自分の人間的な弱さを信徒から隠してはならない。それどころか、自分が経験している弱さを、正直にさらけだすことによって、信徒を導くべきである」(「賛美歌・唱歌ものがたり」 大塚野百合著 創元社より引用)と書かれているそうですが、なんとも深い言葉ではないでしょうか。
今日、私が頑張って強く見せることによって、誰かが追いつめられる。
今日、私が弱さをさらけだすことによって、誰かが楽になる。
だから、自分の弱さを他の人のために用立てよう。
自分は強いと見せかける演技に凝り固まった社会は、生きにくいですね。お互い、もっともっと弱くなりませんか。
このお話をもっと聞きたい人は、今度の日曜、私の教会で行なわれている「さんび講座」に出てください。私の夫が司会をしています(笑)。