まずは論より証拠。こちらをごらんください。
挿入されている文字を見えにくくするため、やや画質を落とし、また該当記事以外は切り落としてありますが、おおまかなことはわかると思います。
これは、BUTAPENNのまったく知らない人の運営しているブログの中の記事です。
拙作「新ティトス戦記」のひとつの章が、すべてコピペされています。
特徴的なのは、原文にある改行がまったくなされておらず、文章の最後尾の句読点の前に、なにやら怪しげな薬の名前が付け加えられているということです。この名前はリンクになっていますが、どこへ飛ぶのかは怖くて確認できません。
日本語を解さない外国人、もしくは機械的にやっているとの印象も受けました。
タイトルに書いた「スパムブログ」という名をはじめて聞いた方もおられると思います。
スパムブログ(あるいはスプログ)とは、
検索エンジン経由での来訪者を稼ぐ目的で、まとまりなり方向性が感じられない莫大な量のキーワードを無意味に掲載しつつ、それらに関するブログ主の言及が皆無なもの。
単なるドアウェイページ(Doorway Pages)であり、アフィリエイトなり他サイトへの誘導が主目的と推察される例が多い。(はてなキーワードから引用)
昔は単なるキーワードの羅列だけだったのが、ブログ削除を回避する意味で、意味のある文章(つまり盗用した小説)の中に、リンクをちりばめるようになったと思われます。
実は、相互リンクさせていただいている方のひとり(名前を伏せます)がご自分のブログで、ご友人からスパムブログというものがあるので注意したほうがいいとの忠告をいただいたことを書いておられました(そして後日、忠告どおりに被害に会っていたことを報告しておられます)。
その記事を読み、なにげなく自分の作品名であれこれ検索したところ、このブログに行き当たったのです。
そして今日、もうひとりのネット仲間(やはり名前を伏せます)の方から、拙作「夜叉往来」が盗用されていることもお知らせいただきました。こちらは、小説のタイトルが載っておらず、いきなり章タイトルが掲げられているため、検索では探し出すことができませんでした。
わずかなオンラインの交友関係ですが、これだけの被害者がおられるということは、おそらくオンノベ界全体に、被害は広がっているものと思われます。
転載を固く禁じている他サイトさまと違い、うちのサイトはクリエイティブ・コモンズ・ライセンスというものを採用しています。これにより、BUTAPENNが著作権を保持したまま、他人が自由に(許可や報告を必要とせず)、BUTAPENNによる著作を複製、頒布、展示、実演、また二次創作を作成してよいことになっています。
しかし、厳重に守っていただく条件があり、それは、
1.原著作者(つまりBUTAPENNまたはサイト名)の表示義務。
2.営利目的での利用の禁止。
このブログは、このふたつの条件を完全に無視しています。営利目的のためにこのブログが作られ、商品名から商品販売サイトにリンクしていることは、明らかだからです。
そして、なによりもオンライン小説作家のはしくれとしてショックなのは、自分の小説が、文章をあまりにも酷い方法で改変され、しかも鑑賞のためではなく、商品リンクをくるみこむ、ただの材料として使われていることです。
これらのブログに関しては、ブログ運営者へ厳重な抗議のメールを出しました。今現在、運営者から「調査中」であるとの回答は来ていますが、まだ当該ブログは削除されていません。
これらスパムブログを撲滅するために、何ができるでしょうか。
できることはいろいろあると思います。
読者さまやサイト仲間に呼びかけ、もしそのような盗用を発見したら、すぐに知らせてほしいとお願いすること。
ひとりの力だけではなかなか発見することは困難です。もし自分の作品が不幸にしてスパムブログの餌食になっているのを発見した場合、同じブログに掲載されている他の小説の元サイトを検索し(逆の検索は案外簡単です)、教えてあげることで、全体では、かなり発見率があがると思われます。
かならず削除願いをブログ運営者に出すこと。
泣き寝入りしたり、サイトをパスワード制にするなどの守戦一方になるのではなく、地道にスパムブログをつぶすことで対抗することが必要だと思われます。ひとつのスパムブログ削除に対する依頼も、ひとりよりは複数で出したほうが、ブログ運営者にとっても圧力となるはず。
メールを出す時点で、どうやって書けばよいかとためらわれる方もおられると思います。
「ペンギンフェスタ」にも協賛してくださった宣芳まゆりさんが、削除依頼メールのテンプレートを公開しておられます。他の方の被害報告や対策サイトへのリンクもあり、大変よくまとまっていますので、リンクしておきます。
「月のまにまに」 スパムブログによる作品盗用被害について
こういう心無い犯罪により、オンラインで小説を発表することを恐れてブレーキがかかってしまうのは、悲しいのです。ぜひ、多くの人の力を結集して、このような行為に対する抗議の声を上げていきましょう。
ううっっ、こちらもでしたか。。。
実はロマンス小説同盟の会員用ふぉーらむでも、先週はその話題で持ちきりでした。本当に、被害者続出中、という様相ですね。。。
<検索サイトに、更新アップした直後くらいにやられた方が多いそうですが、作品単位でランダムに飛んで、コピペしては記事にしているのでしょうかね…。
まず仰せのようにブログ運営会社に通報し、スパムブログのアカウント削除を要請すること、あとは、コピペ禁止やドラッグ禁止のタグをページに組み込んでいかれるのも一手かと思います。大体そういう風に、皆さん対応なさっておられます。
本当にお疲れ様です。。。
ミルキーさん、いらっしゃいませ。フォーラムの皆様も大変でしたね。
こういうブログはだいたいニ、三ヶ月で使い捨てられ、次々と別のスペースで開設していくようですね。しかし削除依頼を出さなければ、いつまでも残ってしまいます。
こういうサイトがオンライン小説を使う理由ってなんだろうかと考えてしまいます。たとえば、リンクをくるみこむだけなら、他のブログの健康関連の記事を盗用するほうがよいかと思うのですが。何の関連もない、うちのファンタジーや夜叉を利用しても、明らかに商品名が、違和感にプカプカ浮いてるだけだと思われるのですが。
コピペ・ドラッグ禁止タグって効果ありそうですね。さっそく検討してみます。
こんにちは!
遅くなりましたが,100万ヒットおめでとうございます.
それから,スパムブログのご紹介(?)をありがとうございます.
実際に被害に遭ったときに,スパムブログについて知っているのと知らないのでは,だいぶ心構えが違うと思います.
知っていても,ショックだとは思いますが…….
>こういうサイトがオンライン小説を使う理由ってなんだろうかと……
ごく単純に日本語の文章がたくさんあるから,ではないかと私は推測しております.
正直,手当たり次第という印象を受けます.(-_-;)
普段,コンマとピリオドで書いている私の文章でさえ,日本語と認識して盗用するのですから,本当に手当たり次第ではないか,と考えています.
まゆりさん、いらっしゃいませ。100万ヒットのお祝いありがとうございます。
ご挨拶なしに勝手にリンクしてしまい、すみませんでした。
私も今回はじめて、スパムブログという名前を知り、そこにオンラインノベルが使われていることも初めて知りました。
薬や健康に関するサイトもたくさんあるのに、なぜ小説が狙われるのか不思議でなりませんでした。要するに文章だったら何でもいい。長くて、たくさんのリンクが埋め込めれば何でもいいというわけですね。
確かに、まゆりさんのお書きになる文章には英語と同じ句読点が使われているので、ソフトが日本語と認識しない可能性もあったわけですね。そのあたりは、日本語(少なくとも漢字)がわかる人間が介在しているのでしょうか。
でも、彼らはオンノベ作家たちの自分たちの文章に対する誇りと団結力を甘く見ているかもしれません。決して泣き寝入りはしないという強い決意で、やっていきましょう。
スパムブログという話を耳にしたのが半年前だったか1年前だったかで、夏休みに暇に任せて英語のサイトを検索した時に、その手のサイトに打ち当たったのが初めてですが、そういえば、その時の文章は改行無しの『元』小説の一部だったように思います。
この手のスパムは検索プログラムでかなり除去出来る筈なのに、未だに検索上位に来るのはgoogle等の怠慢のせいでもあると思います。
『100文字以上のうち90%以上が同じ文』を持つサイトどおしをチェックする(もちろんどちらかがオリジナルですね)プログラムは簡単です。もちろん、全てのサイト通しの文章比較は出来ませんが、検索をかけた時に、この手の『同文チェック』プログラムを検索上位30個以内に限って走らせて、
(1)改行の少ないほうにspam point 1, 改行の多い方にspam point 0.5
を加え、こういう検索が何度も行われているうちに、本当のスパムサイトはspam pointが高まる筈だから、
(2)spam pointが5を越えるサイトは自動的に検索順位を100より後方に持って来る
(3)spam pointが10を越えるサイトには検索の際に警告を出す
とすれば、かなり解決するんですよ。
と云う訳で、googleなどの検索サイトにもメールを出す価値があるのではないでしょうか?
それが、yahooやgoogleでは、上位に来てないみたいなんです。
私がやられたのは、「精力剤」をタイトルに掲げたスパムブログでしたが、「精力剤」でググっても、そのサイトは上位に来ていません。さすがに、対策は採られているのかなという感じです。でも、すぐにまた新手の戦術を考えるでしょうが。
日本でどっと増えたのが、夏前という感じですから、英語のブログのすぐ後ですね。ところで、欧米でも日本のように、オリジナルのブログ小説というものは、あるのでしょうか。
突然のメールで失礼致します。
スパムブログの被害に遭われているようなのでご報告です。
URL:http://playlog.jp/akanpo/blog/
すでにご存知の分でしたらすみません。
長田さん、いらっしゃいませ。はじめまして。
スパムブログについて、お知らせありがとうございます。
こうやって報告してくださる方がおられるということは、本当に幸せです。コメントを書き込み、なおかつパスワードまで入力してくださる労力は大変なものだと思うからです。
ネット小説全体のために、こういう心無い宣伝が一日も早くなくなるように願います。これからもよろしくお願いします。