ブロードウェイ・ミュージカルの古典ともいえる「ウェスト・サイド・ストーリー」が、今年で初演から50周年を迎えたそうで、『50周年記念ツアー』と銘打った特別プロジェクションが、この夏に来日公演をしています。名古屋、東京公演のあと、明日が千秋楽という今夜、兵庫県立芸術文化センターでの公演を見てきました。
キャンプから帰ってきた翌日という強行軍…。オペラだったら寝ていたぞ。
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この記念ツアーのために本場ブロードウェイでのオーディションを勝ち抜いた一流のキャストは、ミュージカルアクターだけではなく、オペラ歌手やバレエの元プリンシパルもいるそうです。
これほど古典的なミュージカルともなると、ほとんどの曲が耳にしたことのある有名な曲ばかり。レナード・バーンスタインの音楽は、メロディラインが美しく、登場人物たちの心情を的確に表わしています。それに、さすがブロードウェイのダンス。みんな足が長い…日本人が演じるのは、これでは無理だと思いました。
ストーリーは、まさにロミオとジュリエットの現代版というべきものなのですが、主人公は、プエルトリコからわずか一ヶ月前に移民してきたばかりのマリアと、不良グループのリーダーを脱退して、真面目に人生をやり直そうとしているポーランド移民のトニーがパーティで出会い、一目惚れをするところから始まります。
下町の縄張り争いのために決闘しようとする兄たちを止めたいマリアは、トニーに仲裁を頼みますが、そのために、間違ってトニーはマリアの兄を殺してしまう…最後はもちろん、ロミジュリ同様、悲劇に終わってしまいます。
現実を知らない夢見る少女と、友情と恋の板ばさみの中で人生を狂わせていくトニーを中心に、アメリカという国に夢を託して、貧困という現実の前に夢破れていく若者たちの苛立ちが激しいダンスを通して伝わってくるようです。
「クラプキ巡査への悪口」という歌では、家庭環境や社会のせいで、投げやりな人生を送るしかない彼らの不満がコミカルに歌われていますが、「社会病」=social diseaseということばは、今の日本にも通じるのではないかと思いました。
帰りは、西宮北口、ガーデンシティ北側の「リュリュプリモ」というスパゲティ専門店で、ディナーを食べてきました。「牛すじとネギのペペロンチーノ」「鱧の冷製スパゲティ」をオーダー。別に頼んだ「鴨のコンフィ」がおいしかったです。
ハートマークのカプチーノもグッド。