アルファポリスの「第三回ファンタジー小説大賞」も余すところ一週間となり、そろそろポイントの表示も消えるころです。
私自身もまだ投票を残しており、これから決めるという方も多いのではないでしょうか。
上位の方々は、さすがにこのところ毎日更新。頭が下がります。
さて、前回の読書ノートは1ページ目を主にご紹介しましたが、今回は2ページめです。
とにかく膨大な作品数なので、R15・R18を除き(と言っても、いくつかは拝読しています)、紹介文だけを頼りに手当たりしだいという状態でした。すばらしい作品であっても見逃している可能性は十分にあるなと思います。
また全部を読み切る時間はなく、冒頭しか読んでいないものも含まれます。
2ページに来ても、SFはまだまだ少数です。期間内に3ページ目以降に行けるか。とにかく最後までがんばります。
拙作「伯爵家の秘密」もおかげさまで、1ページに常駐することができています。目次のトップに掲げたバナーの表示回数と投票の合計で総ポイント数が決まります。みなさまのご支援をありがとうございます&続けてよろしくお願いします。
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「ホラー小説大賞」で最終選考に残った「灯影怪談」の作者さま。この方の作品には、なぜか毎回、目が行ってしまいます。牢に入っていた王女と占領軍兵士たちの敵対関係が、次第に心温まる家族的なものになっていきます。ややミステリー風味もあり。(R指定ですが、性描写は今のところありません)