9月も今週で終わり。
アルファポリス「第三回ファンタジー小説大賞」もいよいよ閉幕に近づいてきました。
がんばって読んだつもりですが、まだ3ページから4ページ目をうろうろ。なにせ数が多いのと、終盤になってものすごく順位が変動しているので、どこまで読んだのかわからなくなることもしばしばです。
こうやって、たくさんの作品を流し読む体験をして、つくづく感じたのは、小説を心地よく読んでいただくには、やはりユーザーフレンドリーな仕様が必要だなということです。
特にブログは、両端にチカチカと広告が出たり、いちいち目次に戻らないと次の話が読めないなど、不親切な設計のものは、早々に1話目で断念することも。
(↑もちろん、念入りな工夫が施してあるブログもたくさんあるので、小説ブログ全部を否定するものではありません)。
ブログに限らず、文字サイズがやたらと小さく変更もできない場合、画面の端から端まで文字が埋まっている場合(携帯小説に多いです)などは、近眼と老眼の二重苦の私にはつらいのです。
「小説家になろう」などの投稿サイトが好まれるのは、そういう基本仕様がきっちりしていて読みやすいことも原因なのかなと思いました。
私自身は、自分の個性が出せる自前サイトのほうが好きなのですけれども。
第三回の読書ノートは、多忙だったこともあり、あまり進みませんでしたが、最後まで読みたくなる魅力的な作品にも出会えました。
とりあえず、紹介文をたよりに気が向いたら読むという具合で、ひどく偏りがあります。
今回もSFが取り上げられなかった…。読書ノート、できればもう一回やりたいと思いますが、あと三日。できるのか。
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キャラが魅力的で躍動感があり、ストーリーも楽しい。手ごろな分量で続きを期待させる。小中学生が楽しめるFTとして、出版の可能性ありかもしれません。