炎熱でついに通天閣が飴のように捩れた旧暦七夕の宵、夜空にぽっかりアメの川が現われた。
天の川は見る見るうちに捩れて熱い熱い原始太陽系を作り、
原始太陽系の隕石円盤が捩れて熱い熱い地球を作り、
どろどろの溶岩がアメに冷やされて大陸となり、
じわりマントルに動かされて五つに分かれ、
さらさらと砂糖の如き雪が降り固まり、
熱射病の頭に氷は有り難い。だが、道頓堀をアザラシとペンギンが競泳しているのはなぜだ?
出来た氷河はゆっくり捩れて、
世界中に U字谷を残した。
そうだ!男にとって飴よりも鞭よりも嬉しいあの谷間だ。早く顔を埋めさせてくれ!
ふと、回りを見ると、
男たちが大地に身を投げ、
母なる大地も応え捩らせ絡まって、
DNAの捩レ飴たちが世界を瞬く間に支配する。
その二世三世の金太郎飴たちは毎日小細工に明け暮れて、
気がつけばドロドロの脳のように、
世界は捩れて夢の跡。
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第70回タイトル競作参加作品。ペンギンフェスタ2007掲載時に改稿しました。
元の作品は こちら(捩レ飴細工5) 。