「風花亭」のkoharuさんから、「読書バトン」をいただきました。
本当は、もう9月にいただいていたのですがまったく気づかず、GBさんが「読書バトンリンク集」を作ってくださったというツイートを今日見て、ようやく発見しました。ありがとうございます。
「読書バトンリンク集」はこちら。
koharuさんはじめ、他の方々のバトンもそこから飛べます。
さて、自分の恥ずかしい読書歴をさらす「読書バトン」。偏っているなあ。しみじみと。
子どものころから、日本のお話よりも海外のお話に夢中になるほうでした。日本の小説はあまり読んでいないのですよ。やっとまんべんなく読むようになったのは大学以降です。
1:今読んでいる本は?
三浦しをん「まほろ駅前番外地」
実はこのごろ、ツイッターでつぶやかれている本を図書館で借りることが多いです。自分では絶対にたどりつかない本に出会えるので、とてもありがたいです。これも、そんな中の一冊。「まほろ駅前シリーズ」は、便利屋を営むワケあり男たちのコンビが出会う事件と、町の人たちの交流の様子がほのぼのと描かれていて、なかなかのおすすめです。
2:就学前にハマった本は?
これが難題でして。
自分が読んだ絵本と、子どもたちに読んでやった絵本をごっちゃになって記憶しています。
とりあえず、名作絵本と呼ばれるものは、だいたい読んだはずですが、その中でアンデルセンの「白鳥」は、「イラクサを編んでみたい!」と強烈に思った覚えがあるような。
印象が強かったのは、「ひゃくまいのきもの」。「ギャラクシー・シリーズ」でも登場させました。めでたしめでたしの絵本よりは、こういうほろ苦い終わり方のほうが、よく覚えているのはどうしてでしょう。
3:小学生の時にはまった本、作家は?
「少年少女世界文学全集」が家にあって、ひたすら読みました。あの全集を持っていたという方を、オンライン作家さんの中で見かけるのですが、あれはモノカキ養成装置か何かだったのでしょうか。
たくさんの小説でもとりわけ好きだったのが、フランス編の「十五少年漂流記」、ドイツ編の「ほらふき男爵の冒険」。
全集以外で愛読したのが、リンドグレーンの「やかまし村の子どもたち」と「名探偵カッレくん」シリーズ。しかし、何と言っても、「アルセーヌ・ルパン」は、一番のお気に入りでした。
4:中学生でハマった本、作家は?
ランサムの「ツバメ号とアマゾン号」シリーズ。「トムは真夜中の庭で」。しかし一番強烈だったのは、エラリー・クイーンの「Yの悲劇」をはじめとするドルリー・レーンシリーズ。この後は、一生ミステリしか読まないと思っていました。
5:高校生でハマった本、作家は?
高校の友人が貸してくれた一冊のSFが人生を変えました。はじめは「ふふん、SFなんて」と鼻で笑っていたのに、大ハマリしてしまった、ラインスターの「第五惑星から来た4人」。それから、フレドリック・ブラウン、ハインラインを経て、生涯のモノカキの目標、レイ・ブラッドベリに出会いました。もう、この後は、一生SFしか読まないと思っていました(笑)。
6:大学生以上でハマった本、作家は?
実は大学時代の記憶があまりないのですが、けっこう心理学の本を好んで読んでいた気がします。あとはアメリカ文学専攻だったので、サリンジャーやホーソーンや、マーク・トウェインなど、専攻関係の本ですね。卒論はポーでした。ファンタジーを読むようになったのは、このころでしょうか。とにかく乱読でした。
7:現在オススメの本、作家
ローズマリー・サトクリフに出会ったのは大人になってからですが、ブラッドベリに次いで、モノカキとしての生涯の目標ができました。今一番ハマっている作家は、佐藤亜紀です。「天使」は今年一番の大当たりでした。そのほかのお勧めは、佐藤賢一、西澤保彦、東野圭吾、藤沢周平、光原百合などなど。
8:好きなジャンル3つ
ミステリ、SF、ファンタジーということで。
9:読んでいて大笑いしてしまった本は?
大笑いですか…。さくらももこのエッセイくらいでしょうか。マンガならたくさんあるのですが。
10:読んでいて泣いてしまった本は?
実は、かなり涙腺が頑固です。本を読んでも、じわりと来ることはあっても、泣くまではいかないかな。聖書を読んで泣いたことはあります。
11:読んでいて腹が立った本は?
これは、記憶に新しいのですが、村山由佳の「すべての雲は銀の…」。そのあたりの事情は、短編「舫い舟」のあとがきにも詳しく書いたのですが、兄に恋人を盗られ、傷ついた心を抱えている弟が主人公。罪悪感のあまり体調を崩して入院してしまった元恋人の見舞いに来てくれと頼みに来る兄。この場面は、あまりにも自分勝手で、ものすごく腹が立ちました。
まあ、でもこの怒りが短編一本になったのですから、よかったのかもしれません。
12:読んでいて気持ち悪くなった本は?
スプラッタやグロい本は徹底的に避けているのですが、最近は平谷美樹の「ヴァンパイア―真紅の鏡像」という小説が、「バイオハザード」系で、やや気持ち悪かったです。飽くまで資料本として読んだので、よいのですが。
13:本の中で出てきたもので、コレ食べたい!と思ったものは?
「ちびくろサンボ」のパンケーキとか「ぐりとぐら」のカステラとかはもちろんですが。
私が食べたいと思った第一号は、確か「ソロモンの洞窟」に出てきた(と思う)生肉。ひどく飢えていた主人公たちが、狩りをした獲物を雪の中に埋めて、ちょっと冷やしてからかぶりついた。美味しかっただろうなあ(おい)。
14:本の中でここ行きたい!と思った場所は?
「やかまし村」。「ゲド戦記」の闇の神殿。「ツバメ号とアマゾン号」に出てくる湖水地方。
15:本の中で好きな登場人物
惚れっぽいほうなので、たいていの小説の男主人公には恋ができます。「カッレくん」にも恋していたくらいです。
16:続編を出して欲しい本
佐藤亜紀「天使」「雲雀」に出てくるジェルジュの後日談あるいは番外編が読みたい。西澤保彦の「タック」シリーズのタックとタカチはどうなったか、とか(結局、自分が読んでいないだけかもしれませんが)。なお「まほろ町」はもうすぐ三冊目が出るそうです。
17:内容は別にして、この題名はうまいことつけたなとおもうもの
司馬遼太郎の「竜馬が行く」や「坂の上の雲」の題名はさすがだと思う。
タイトル翻訳の妙というべきものは、オリバー・サックスの「レナードの朝」(原題:Awakening)。
ちょっと変わったところでは、高校の図書館で「殺す側の論理」というタイトルの本を見つけて、かっこいいノワール小説だと思って喜び勇んで借りて、がっかりしたことがありました(笑)。
18:近年の出版業界に一言
今年あたりは、いよいよ紙から電子書籍へとシフトする分岐点なのかもしれません。絶版を減らすという点は期待できるのですが、一冊も手に取られることなく埋もれていく本が圧倒的に増える恐れもありそう。双方の利点を生かす戦略を立ててほしい。
19:オススメの書店
ここいらだと、紀伊国屋書店、ジュンク堂あたりでしょうか。
20:あの人は何を読むんだろうという人にバトン
今のところ、リンクを見ると女性ばかりなので、ぜひ男性にバトンを拾ってほしいです。
5 thoughts on “読書バトンです”
Comments are closed.
こんにちは。 読書バトンリンク集にbutapennさんの名前を発見したので早速やってきてしまいました。 「ここに名前をあげたところで、誰も気が付くまい」と、勝手にこっそりと名前を挙げさせていただいていたので、気がついていただいて、ありがたいやら申し訳ないやらです(汗)。どうもありがとうございました。
国ごとに編集された「少年少女世界名作全集」、同じものかどうかはわかりませんが、うちにもありました。 フランス編の「デブの国ノッポの国」とか、イタリア編の「クオレ」とか好きでした。
興味深く読みました。
なるほどです。読んでみたい本が増えました(笑)
ちなみに最近私は三浦しをんさんのエッセイで、毎回大爆笑です。これは、言葉の上でのことではなく、本当に大爆笑し続けるので、だれか家人がいるところではぜったいに読めません。
koharuさん、モープさん、長い間、スパムフォルダーに入っていて気付きませんでした。ごめんなさい。
>koharuさん
バトンありがとうございます。ほんとに最初は全然知らなくて、リンク集がなければ、一生気付かないままでした。
「少年少女世界名作全集」は、たぶん同じものだと思います。「デカメロン」とかあって、「デカいメロン?」と思ったことを強烈に覚えています。
>モープさん
読みたい本が増えるというのも難儀なものです。時間がますます足りなくなりますよ。
三浦しをんのエッセイを持っていらっしゃるのですか? 貸して貸して(あ、雑誌の連載とか?)。このごろ、とみに顔にうるおいと笑いが足りないのですよ。
誰がどんな本を読んだかってのは確かに興味ありますねえ。
小学校1〜2年は伝記もの。
3〜4年は「天文と気象の図鑑」と「都道府県地図」
5〜6年は社会統計資料(朝日年鑑か何かの付録だった)とロビンソンクルーソー(今でも行きたい場所No1)
中学は西遊記と三国志と復活の日
高校はニオンザルの生態など
あとはまあ普通に日本近代と中国古典と音楽関係のエッセー。あ、普通じゃないか。推理小説なんて絶対に読まないって思ってたんだけど、今では推理小説ぐらいしか読むに耐えられるものがない気がします。まあ、好みは歳と共に変わるって事で。
うわあ、さすがに第48代さん、みごとに幼少期からマニアックな人生ですね。
とは言え、私も振り返ってみれば、恋愛小説には無縁な半生だったなと思います。それがなぜ、今この年になって「恋愛小説書き」を標榜しているのか。不思議だなあ。