ごぶさたしております。ツイッターも感想のご返信も放り出してしまい、プチひきこもり状態です。
なんだか、いろいろありまして、心身ともに余裕がない状態でした。少しずつ戻ってきていますので、ご安心ください。
いただいた感想は、全部読ませていただき、本当に感謝しています。ただ今は、時間と力があれば一文字でも多く小説を書きたいと思っていますので、ご返事は保留させてください。OPPもまだ全部感想書いてない状態で、申し訳ありません。
本は、資料と自分の創作意欲につながっていますので、せっせと読んでいます。
2月と3月の「読書メーターまとめ」をお借りしました。
2013年2月の読書メーター
読んだ本の数:2冊
読んだページ数:732ページ
プラチナデータの感想
結局、巨悪に対しては正義の鉄槌を下すことなく終わる。けれど、この話の主眼はそこではなく、個人の救いにある。父親の死をきっかけに二重人格になった神楽は、人間をデータとみなして利用する社会から脱却し、父を受け入れて新しい人生を踏み出す。スズランの存在もまた、人間の魂の奥深さを暗示しているように思えた。
読了日:2月3日 著者:東野 圭吾
きみはポラリスの感想
「恋愛をテーマにした短編を依頼されることが多い」というしをんさんの、恋愛短編集。 同性愛、近親愛、死者への愛…と禁断の愛の形が多かった。けれど、結ばれないゆえに、冷たい塊の中に永遠に燃えるものが残る。遠くから自分を見守っている存在を感じて生きることができる――まるで星のように。「私たちがしたこと」の壮絶な愛情が心に残った。
読了日:2月11日 著者:三浦 しをん
2013年3月の読書メーター
読んだ本の数:5冊
読んだページ数:1671ページ
インシテミルの感想
七日間絶対に外に出られないという実験。破格の時給に魅かれた参加者たちに与えられた、それぞれ種類の違う武器。主催者のしかけたルールは極悪だ。次々と起こる殺人事件の中、へたれだと思っていた主人公は大化けする。はたして彼は次はどうするんだろう。
読了日:3月4日 著者:米澤 穂信
古代ローマ人の24時間—よみがえる帝都ローマの民衆生活の感想
時空を超えて古代ローマの雑踏に立つ臨場感。ちょうど、テレビで放映している街歩きの番組を見ているようだった。生産をすべて奴隷にまかせた生活は、家電を使って余暇を得る現代人に通じるものがある。あと、やっぱり風呂好きなんだな。
読了日:3月8日 著者:アルベルト・アンジェラ
海のかなたのローマ帝国―古代ローマとブリテン島 (世界歴史選書)の感想
サトクリフ好きの私には、たまらない一冊。ローマにとってブリテンが辺境だったのと同じく、ブリテンにとってもローマは果てしなく遠い国だったのだというのがタイトルのココロ。イギリス人のローマ史観が大英帝国の歴史に引きずられて変遷した様子が興味深い。
読了日:3月12日 著者:南川 高志
さよなら妖精 (ミステリ・フロンティア)の感想
日常の何気ないできごとの中にミステリを見つける筋立ては、「氷菓」シリーズとよく似ているが、背景にユーゴスラヴィア紛争が浮かび上がる。マーヤはどこから来たか、それがこの書の最大のミステリ。その謎解きが終わったとき、絶望的な運命が予測できる。無関心で、ひたすら無力な自分への主人公の慟哭は、遠い国の戦争を傍観していた、あの頃の自分に通じていった。
読了日:3月18日 著者:米澤 穂信
吸血鬼ハンター/アナザー 貴族グレイランサー (朝日ノベルズ)の感想
主人公は、人間に興味を持たぬ吸血鬼〈貴族〉でありながら、人間世界を守る〈良き領主〉という矛盾した性格をはらんでいる。その矛盾は、不老不死であるがゆえに種的衰退の道をたどる〈貴族〉と、短命ながら情愛に殉ずることをいとわぬ〈人間〉との、種の葛藤なのかもしれない。2011年1月初版。まだまだこれから続くシリーズになりそうだ。
読了日:3月25日 著者:菊地 秀行
読書メーター
これ以外は、「テルマエ・ロマエ」の一巻と二巻を電子書籍で読みました。おもしろかったー。