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ポンペイ展に行ってきました

Posted on 2022-06-13 by BUTAPENN

ローマ好きにはたまらない展覧会、「ポンペイ展」に行ってきました。場所は京都市京セラ美術館(京都市立美術館)。
すごい人気のようで、私が行ったのは平日でしたが、当日券売り場は長蛇の列。前もってオンラインチケットを購入するのが吉のようです。

京都市バスに乗ったのも、なんと15年ぶりです。
15年前のてん末を書いた記事は、こちら。

京都市京セラ美術館

紀元79年にヴェスヴィオ火山の大噴火で完全に埋没してしまったポンペイ。
当然のことながら、A.D.200年前後のお話である「月の戦士」とは全く接点がないのですが、やはり見ていると妄想がとまりませんねー。ひとつひとつの展示を見ながら、小説の場面を思い浮かべてしまいました。

 三脚のテーブル
「獅子が彫りこまれた三脚の卓の上に、じゅうじゅうと煙を上げる豚肉が運ばれた。給仕がそれを切り分け始めた。」
「月の戦士」第5章(2)
浴場で使う油壺とあかすり器
「彼は憤慨して「死ぬかと思いました」と訴えた。油を塗られ、砂をかけられ、変な板で体をこすられ、冷たい水に放り込まれたかと思えば、熱い湯に放り込まれたのだという。」「月の戦士」第6章(2)
剣闘士の装備
「他の剣闘士たちは、チラチラと彼のおどろおどろしい戦化粧を盗み見ながら、またそれぞれの装備の点検に戻った。右腕を守る腕甲にすねをすっぽり覆い隠す脚甲に、さまざまな形と大きさの盾。無駄口を叩く者はいない。」「月の戦士」第7章(3)
筆記具
「「ラテン文字を書いておきました。まずは、これをひとつずつ写してください」ドルイドの呪いの道具を見つめるような目つきで、差し出された蝋板をじっと見つめる。」
「月の戦士」第4章(5)

中はかなり混んでいたので、ゆっくり立ち止まって見る雰囲気ではなく、とにかく、写真を撮りまくりました。写真撮影が自由というのもこの展覧会のよいところです。

悲劇詩人の家?の模型 丁寧に天井まで造りこまれています。

展示では美術館の床や壁を、さながらポンペイで発掘された家屋の内部のように装飾していたのが、印象的でした。アトリウムの水槽を描いた床や、本当に開けられそうな扉。ここでは、床や壁もぜひ注意してご覧いただきますように。
。

「短い廊下を抜けると、中は四角い吹き抜けの玄関ホールだった。……雨水用の天窓から光が差し込み、中央の泉の水面にきらきらと反射している。」「月の戦士」第6章(1)
「両側にいくつもの部屋があり、壁という壁は、極彩色のフレスコ画で埋められている。床は、色大理石を嵌めこんだ細かいモザイク模様をなしていた。」「月の戦士」第6章(1)

こんなものも見つけましたよ。

ブッラ(男の子用のお守り)
「ひもの先についた袋の中を覗いたアイダンは、目を見開いた。袋の中には、男根をかたどった本体に羽根がついたような形をしたものが入っていた。」「月の戦士」第3章(2)

もちろん美しい彫刻や壁画もたくさんありました。金細工やガラスも、1900年以上前のものとは思えません。
まるで、タイムカプセルから出てきたようなポンペイの秘宝たち。京都での展示は7月3日までなので、ローマファンの方はどうぞお早く。

2 thoughts on “ポンペイ展に行ってきました”

  1. 星空 より:
    2022-06-18 15:37

    BUYAPENNさん、こんにちは。
    お久しぶりです。星空です。

    京都のポンペイ展、いいですね!
    記事の写真を見ながら『月の戦士』の場面を回想できて、こちらまでわくわくしました^^ レノスやセヴァンが大好きなので、嬉しくブログを拝読しておりました。
    写真を見る限りでも、こんな文化的遺産が1900年以上前からあったなんて……前衛的な当時を感じるようです。
    個人的な考えですが、歴史的な文化を感じられる感覚というのは、書物だけでなく実物を見て、より具体的にリアリティをもって身に迫って感じられるということを、ポンペイ展のお写真を見ながら改めて感じていました。

    それから先日、お勧めいただいた小説の米澤穂信さんの『折れた竜骨』を、最近読了しました。
    12世紀頃のヨーロッパを背景に、魔法や剣などFT要素が織り込まれていて、FT×ミステリーに近い感覚を新鮮に味わいながら読み進むことができました。楽しかったです。ありがとうございます!

    日が長くなり、梅雨に入って暑さが増していく季節になりますが、どうかくれぐれもご自愛ください。

    返信
    1. BUTAPENN より:
      2022-07-23 11:52

      >星空さん
      申し訳ありません! コメントに気づかずに過ごしておりました! ほんとうにごめんなさい!
      ポンペイ展はかなり混んでいたのですが、この群衆の中で私が一番楽しんでいるかと思うくらい楽しかったです。

      >、歴史的な文化を感じられる感覚というのは、書物だけでなく実物を見て、より具体的にリアリティをもって身に迫って感じられる

      まさにおっしゃるとおり! その場に行って、自分の五感で感じとることがいかに重要か。たった一行の描写のために現地に行かねばならない、という物書きの気持ちは真実だと思います。
      私は実際にはローマもブリタニアも行っていないのですが、でもポンペイ展の展示物が「なつかしい」と感じられたのは、多くの時間を費やしてネットや書物の中で空想の旅をしてきたからだなあと今さらながらに感慨深かったです。

      「折れた竜骨」を楽しんでくださいましたか! ミステリーとしては裏ワザというか、かなり異色なので、がっかりなさったかもと心配していました。米澤穂信さんの「黒牢城」が読みたいのですが、まだ読めていません。

      夏の暑さが大の苦手な私にとっては、もう試練続きの今年になってしまいましたが、なんとか生き抜きます。
      コロナがまた拡大してきましたが、どうか星空さんも気を付けてください!

      返信

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