祖谷は「日本三大秘境」のひとつだそうです。ほかのふたつは岐阜県の白川郷と、宮崎県の椎葉。祖谷も椎葉も「平家の隠れ里」と呼ばれるという共通点があるようです。それだけ平家の落人伝説は全国各地にあるということなのでしょう。
さて、祖谷渓に沿って、細い道路をくねくねと進みます。途中にある「祖谷渓展望台」は三台ほどの駐車スペースとトイレつき。緊張するドライブの小休止によいところです。
次に停車したのは、有名な「小便小僧の像」。ここには駐車スペースがなく、車は路肩に止めることになるので、注意。
昔、地元のこどもが肝試しに崖の上に立ったという逸話から建てられたそうですが、確かに下を覗くと目がくらみます。
さて、この小便小僧のすぐ近くに、お目当てスポットのひとつ、「和の宿 ホテル祖谷温泉」があります。ここには、ケーブルカーで谷底まで降りて入る露天風呂があるのです。泊り客でなくとも利用できるので、ホテルのフロントで入浴料を払ってケーブルカーに乗り込みます。
露天風呂の塀から外を覗くと、すぐそこは祖谷川の川面! すばらしい絶景でした。
お湯は源泉かけ流し。肌にとろりと心地よく、35度くらい?のほどよいぬるさで、長く入っていてものぼせません。外へ出るとひやっと肌寒いですが、じわじわ体の中から温もりが戻ってくるような、爽快な風呂上り感でした。
日帰り入浴料金で、露天風呂と館内の展望風呂両方に入れるそうですが、残念ながら時間がなく、露天風呂だけで失礼しました。
今回の旅行で思ったことですが、吉野川系はどうして、こんなに水の色がエメラルドグリーンなのでしょう。
川底に沈む石が緑色片岩だからという説と、硫黄分や酸化鉄を含んでいるからという説があるようですが、はっきりしませんでした。新緑の季節はことに美しく映え、さまざまな緑の競演が目を楽しませてくれます。
すっかり長湯をしてしまい、ちょうどお昼どきになりました。昼食をどこで食べようかと考えつつ、ふたたび車を走らせます。
次の目的地は、「祖谷のかずら橋」。
どうしても渡りたいと楽しみにしていた観光スポットです。ウィキによれば、長さ45メートル、谷からの高さ14メートル。植物の蔓で作られた吊り橋ということで、つい思い出すのは「インディ・ジョーンズ魔宮の伝説」で吊り橋を切るシーン。あれは恐かった。
ちょうど観光客が途切れたときで、三人だけで渡ることができたのですが、たくさん人がいたら、かなり揺れただろうと思います。映画みたいに“Oh My God”と叫んでいたかも。
入口で料金を払って、一方向しか渡ることはできません。
かずら橋の近くの茶店で、冷たい祖谷そばをいただきました。すだちが入って、とても美味でした。
みやげものを見る暇もなく、そそくさと次の目的地に向かいます。いよいよこの旅行最大のイベント、「フォレスト・アドベンチャー」です。
次回に続きます。
ケーブルカーで温泉に! しかも乗客がスイッチを押す!
これは機会を見つけて是非とも一度行ってみたいですー!!
GBさん、いらっしゃいませ。コメントありがとうございます。
ケーブルカーのスイッチを自分で入れるという体験はほんとびっくりでした。
たまたま朝いちばんで、私たち一行だけしか乗っていなかったのですが、満員のときは誰がスイッチを押すのか、私もよくはわかりません。
ところで、これは谷底にくだるケーブルカーですが、かずら橋の近くの旅館には、山の上にケーブルカーで登る露天風呂があるのですよ。時間がなくて行けませんでしたが。
本当に楽しいスポットですので、ぜひぜひお出かけくださいな。