飲酒運転が後を絶ちません。
みんなニュースを見てないのか。それとも、マスコミがやっきになって小さな事故も掘り起こして報道するから、減らないように見えるのか。
とりあえず、今言われていることは、飲んでしまった本人の判断能力はすでに信用できないのだから、周囲にいる同乗者や、酒を提供した飲食店が半強制的に、飲酒した運転者を車から遠ざけなければならないということのようです。
しかし、これはかなりむずかしそう。なぜなら、同乗者もきっと同じく酒を飲んで判断能力を失っているだろうし、飲食店は商売をふいにしてまで、断固として酒の販売を断れるかどうか。
そんな折、これは飲酒運転撲滅の秘策となるのではと思う装置が、あるNPO法人によって紹介されました。
その名も、「アルコール・イグニッション・インターロック」。欧米ではすでに数年前から一部で導入されていて、おもに飲酒運転の累犯者の車に装着が義務付けられているそうです。
下のページをご覧くださると、概容がわかります。
NPO法人MADD Japan インターロック装置義務化の要望書
要するに、運転者の呼気を測定し、もし一定濃度のアルコールが検出されれば、イグニッションキーをロックしてしまう装置だそうな。
日産自動車も、同様の装置を搭載した飲酒運転防止車を開発することを決定したようです。→ こちら
実は、自慢になりますが(おい)、3年前に書いた「セフィロトの樹の下で」の中で、私はそれとほとんど同じ装置を描いているんですね(第3章(4))。
そのときは、22世紀だったら、こんなものも発明されているだろうな、といい加減な空想をして書いたのですが、それがまさか、現在すでに実現しているとは。
静脈認証装置も、この数年ですっかり普及してしまうし、このお話をあと5年くらいして読んだら、どの技術も古臭く感じてしまうでしょうね。だから近未来ものを書くのは困るんだわ。
ただし、「セフィロト」の中では、エンジンがロックされてしまったあと、犬槙博士は誘導電波による自動操縦システムを作動させていましたが、これはさすがに当分は実現されないでしょう……うん、たぶん。