タイトルを見て、のけぞった方すみません。
そう叫ばなければならないバトンが回ってきました。
「オンライン文化祭」でご一緒している「如何様屋 電脳店舗」の染井六郎さまからです。回答の口調も指定されていて、「ここから出して」のウツミを選んでいただきました。ありがとうございます!
ウツミ「というわけで、始めようか」
セディ「私も手伝ってあげるよ」
ウツミ「ところで、これには期限があってね。『バトンを渡されたことを知ってから5日以内に回答する』ことになっているらしい」
セディ「いつ回ってきたの?」
ウツミ「9月1日に染井さんからのメールが来た」
セディ「今日は、9月7日だよ」
ウツミ「……」
セディ「期限切れじゃないか!」
ウツミ「どうやら、そのようだな」
セディ「どう言い訳するつもり。まさか、決してサボるつもりじゃなかった。ただ、週末ばたばたと忙しく、週明けは久しぶりの小説更新に気をとられて、気がついたら過ぎていた、なんて言うんじゃないよね」
ウツミ「……う」
セディ「おまけに、作者は十年もネット小説界にいながら意外と友だちが少なく、すでに心当たりには、みなバトンが回っていた、なんていうんじゃないよね」
ウツミ「セディ、それほどあからさまに言ったら、作者がまた落ち込むぞ」
セディ「まったく……。で、期限を過ぎてしまった罰は何?」
ウツミ「それも、染井さんから指定されている。染井さんの小説「夢宵人形館」の登場人物アケビの美しさと素晴らしさを褒め称えるというものらしい」
セディ「そんなの簡単だよ。ウツミの美しさと素晴らしさを褒め称えることに比べれば、百倍まし――」
ウツミ、セディの球形ボディを強烈なボレーシュートで窓から外へ蹴り飛ばす。
ウツミ「それでは、雑音が消え去ったところで、本題に入ろう」
***
《決まり事(ルール)》
5日以内に書くように気をつけること。
破ったものは罰ゲームを与える。
*バトンを回した人がルールを守っているか確認すること。
*バトンは5人に回すように。
*バトンを回したら相手に報告するように。
*「これから仲良くなりたい人」「ずっと仲良くしていたい方」の5人に回す事。
*バトンの内容勝手に変えるのは駄目
*バトンが回ってきたら「○○さんから回ってきました」と書いておくように。
*バトンはきっちり公開するように。
*『○○○○スペシャルルールでいくぞ』というタイトルで書かねばいけないらしい。(←○の中は管理人名)
◆名前は?
ウツミ「私は、短編「ここから出して」の主人公ウツミだ。東京生まれの日本人。「ウツミ」はファミリーネームで、漢字で書けば「内海」となる。
ファーストネームは秘密だ。
今は銀河連邦軍の宇宙飛行士で、未開宙域探査担当の少尉に任官されている。
セディとは、私が18歳のときからなので、もう八年の付き合いがある。
もともと【SEDI】とは、宇宙局の巨大コンピュータシステムの通称だった。私とのコンタクトにより自我の芽生えたセディは、球形のボディに移植され、今は私とともに銀河系宇宙を探索することが任務だ。
よく訊かれる質問だが、私が男か女かという件に関しては、ノーコメント。見かけではまったく判別不可能らしい。
実は、「ギャラクシーシリーズ」の番外編「ギャラクシー・オデュッセイ」の第八話から、軍を退役した老齢期の私が準レギュラーとして出演している。それを読めば、私の性別がわかることになっているらしいので、興味のある方は一読いただきたい」
◆バトンを回す方は?
◆上記の人とはどんなきっかけで知り合った?
◆上記の中で一番に知り合った方は?
◆5人のいいところを書いてください
◆喧嘩したことは?
◆イメージカラーは?
ウツミ「申し訳ないが、上に書いたような事情で、他の人に回すことはできなかった。これらの質問は保留とさせてもらう」
◆最近良かったと思うことを口調指定で
ウツミ「私に関して言うならば、地球に帰還したとき久しぶりに、初年兵の担当教官だったカレブ大尉と会い、還暦の祝賀会に出席させてもらった。久しぶりに同期生に会って、楽しかったな」
◆自分の苦手なものにまつわるエピソード
ウツミ「私はもともと子どもの頃から、人間という存在が苦手なんだ。もちろん成人してからは、人並みに同僚とも付き合う。恋人ができることはあっても結局は長続きしない。そんな私にとってセディは、生まれて初めて心を打ち明けられる親友だった」
セディ、窓から戻ってきて、それを聞き、しんみりしている。
◆5人は自分のことどう思ってる?
◆その5人との共通点は?
◆罰ゲームを決めてください
◆バトンを回す方の指定口調は?
ウツミ「悪いが、これらの問いも保留にさせてもらう。
――さて、最後に罰ゲームだが、アケビの美しさを褒め称えるために、「夢宵人形館」を拝読させてもらった」
セディ「で、どうだったの?」
ウツミ「……ハマった。おそろしいくらいハマりこんだ。ページをクリックする手が止まらず、とうとうノンストップで最後まで読みきった」
セディ「ふうん。どんな話?」
ウツミ「性別不詳の『人形』と呼ばれている子どもたちが、アケビの経営する人形館で客を取る話だ。と言っても、性的なビジネスではないので、安心するように。
子どもから大人になる過程の、煌くような美しさとはかなさと優しさを持った彼らに、人々は惹かれ、ひとときの癒しを求めに通いつめる。
ほのぼのとした温かいエピソードの積み重ねの中で、次第に成長していく彼らの葛藤と互いへの友情に、心を揺さぶられた」
セディ「ははーん。ウツミが、その話にハマりこんだ理由がわかったよ。性別不詳ってところが自分とそっくりだったんだね」
ウツミ「……うるさい」
セディ「で、アケビさんという人は?」
ウツミ「スリットの入った妖艶なチャイナドレスをまとった豊満な肉体の美女なんだ」
セディ「あ、BUTAPENNの小説にも、そんなキャラがいなかったかい?」
ウツミ「ああ、『伯爵家の秘密』の娼館の女将、ミストレス・イサドラだろう。人形館と娼館の違いはあるが、女将という仕事には、ある種の共通するイメージがあるようだね」
セディ「どちらにしても、妖艶で豊満だなんて、ウツミの対極にあるような人なんだね♪」
ウツミ、正確無比のドライブシュートで、セディを窓から蹴り出す。
◆バトンを回す方の指定口調は?
ウツミ「つまり、結局は誰にもバトンを回していないので、ほとんどの回答は空欄になってしまったな。小説内で活躍することにより、このお詫びはさせてもらいたいと思う。「ギャラクシー・オデュッセイ9」にも、私やセディが出演する予定なので、ぜひご高覧ねがいたい」