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ケン・フォレット「大聖堂」

Posted on 2009-09-162021-07-21 by BUTAPENN

今日は久々に「おすすめ本」の記事です。
アフィリエイトが苦手な方は、ご注意願います。

今、ケン・フォレットの「大聖堂」を読んでいます。
12世紀のイギリスを舞台に、大聖堂の建築にまつわる人間群像を描いた作品です。
ひとくちで言ってしまうと、何か重たい内容のようですが、実際は波乱万丈のストーリー運びで読む人を飽きさせません。
舞台も王宮、修道院、森、町と多岐にわたり、歴史小説であると同時にミステリ(ケン・フォレットは推理小説作家としても有名です)であり、企業小説の趣もあります。
石工のトムは家族とともに旅をする途中に、妻を出産で失います。その絶望の中で出会うのが、息子といっしょに森で暮らす謎の女エリン。心の空洞を埋めるように彼女を愛し始めたトムは、エリン母子といっしょに古い聖堂があるキングスブリッジに、仕事を求めて向かいます。
一方、王位継承の陰謀に心ならずも巻き込まれた若き修道院長フィリップは、新しくキングスブリッジ修道院長に任命され、腐敗した修道院の大改革に乗り出した矢先、聖堂が火災で焼け落ち…。
物語は、石工トム、修道院長フィリップ、領主の息子ウィリアム、エリンの息子ジャック、伯爵令嬢アリエナなど、さまざまな人物の視点で交互に語られ、それぞれの思惑がスリリングにからみあいます。
登場人物たちはそれぞれ打算や欲望や虚栄や復讐心を持ち、決して完全無欠な人間はいないのですが、それでも人々を動かす動機は一途で、醜い権謀術数の中でなお、多くの人が何十年もの歳月をかけて、大聖堂建設というひとつの事業に向かって力を合わせる姿は清清しくさえあります。
大聖堂建築の描写に結構ページが割かれていますが、訳文がこなれていて、それほど読みにくくはありません。
ただ、やはり平面図くらいはほしいと思うこともしばしば。
参考になりそうなページを紹介しておきます。
西ヨーロッパの大聖堂建築(ウィキペディア)
上中下巻の三冊で1800ページ以上にもなる大長編です。
しかも、今年3月には続編「大聖堂 果てしなき世界」も刊行され、こちらも上中下の三冊になっています。
アマゾンでは11月4日までの期間限定で、本の送料が無料になっています。ぜひこの機会に、好きな本をお買い物なさってください(ブログ右のバナーをクリックすると行けます)。

2 thoughts on “ケン・フォレット「大聖堂」”

  1. Jules より:
    2009-09-17 21:22

    大聖堂・・・The Pillars of the Earthですよね(す、すみません、邦題が分からなくて)? 私も少し前に読みました! テーマだけ見るととても重そうなんですけど、そこはさすが、スリラーの名手ケン・フォレットらしく、ぐいぐい読ませてくれる物語でした^^ ウィキのリンクありがとうございますっ。これで所々??だった箇所の謎が解けそうです(笑)。

    返信
  2. butapenn より:
    2009-09-17 23:32

    Julesさん、いらっしゃいませ。
    はい、「大聖堂」はThe Pillars of the Earthのことです。もうお読みになったんですね。しかも原語で。
    しかし小説そのものはともかく、建築用語に関しては英語のほうがわかりやすいかもですね。邦訳ではやたら漢字にルビばっかりなんです。
    ネイヴ=身廊、アイル=側廊、ギャラリー=階上廊、クロッシング=交差部、パットレス=控え壁…と、このあたりはいいのですが、ヴォールト=穹窿天井、ガーゴイル=樋嘴となると、英語のほうが絶対わかりやすい。ルビが老眼で見えないんだもん。
    ほんと、こういう用語までわかるというのはウィキってすごいです。

    返信

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